「赤旗」7月10日付
厚労省は9日、2015年度開始の子育て新制度に関する厚生労働省令(4月30日公布)について、計8カ所に誤りがあったとして、8日付官報に正誤表を載せるとともに、地方自治体に事務連絡で通知したことを明らかにしました。これまで3カ所の誤りが指摘されていましたが、新たに5カ所の誤りが判明したものです。
新たな誤りは、居宅訪問型保育事業者が食事の提供を行うような誤解を与える条項と、調理員を置かない特例期間の対象について混乱を与える書きぶりになっていました。
小規模型事業所内保育が設けるべき設備規定が意味不明になるなど、これまで判明した誤りと併せて同省のずさんな姿勢が改めて明らかとなりました。
同省令は、自治体が条例に盛り込む、小規模保育などの設備や運営基準を定めたもの。
多くの自治体が6月議会ですでに条例を制定しており、仙台市議会では日本共産党市議団の指摘で誤りが判明したため条例が撤回されるなど、自治体の行政運営に支障が生まれています。今後、条例修正が必要になる自治体が出てくる可能性もあります。
日本共産党の小池晃参院議員は9日、厚労省の担当課長から説明を受け、同省は「権利義務関係に影響を与えるものではない」としつつ、条例を制定した自治体数などは調査中だとのべました。
小池氏は、「仙台市議会で条例が撤回されるなど重大な影響が出ており、責任は大きい」と指摘。「実態を速やかに把握し、自治体の行政運営に支障がないように、事務連絡だけでなくすべての自治体に説明するなど厚労省が責任を持って対応するべきだ」と求めました。