「赤旗」7月4日付
2015年度開始の子育て新制度に関する厚労省令(4月30日公布)に複数の誤りがあることが3日、明らかとなりました。自治体では同省令にもとづいて開会中の議会に条例案が提案され、仙台市議会では日本共産党市議団の追及で誤りが明らかとなり、条例が撤回される事態まで起きています。
厚労省では労働者派遣法の条文や医療・介護総合法案の政府説明文書の誤りが大問題になり、これに続く大失態です。保育新制度は、国の責任を後退させ、保育水準を引き下げる内容が盛り込まれており、今回の省令対応とあわせて同省の無責任な姿勢が改めて問われます。
誤りが発覚した省令は、新たに設ける小規模保育事業などの設備や運営基準を定める内容。全く違う省令文が紛れ込んでいたり、同じ省令文の繰り返し、不正確な見出しなど3カ所のミスが判明しています。
日本共産党の小池晃参院議員の問い合わせに厚労省は「実害はない」として直ちに自治体に誤りを通知する考えもないとし、小池氏は許されない対応だと批判しています。
さいたま市など自治体のなかには誤りに気付いて独自の判断で是正したところもあります。「国基準通り」などとする自治体も多数。すでに条例が成立している自治体も多く、修正が必要になる事態にもなりかねません。