赤旗2016年10月16日付
今国会で安倍晋三政権が最大の焦点として批准を狙う環太平洋連携協定(TPP)の問題で「TPPを批准させない!全国共同行動」が主催する中央集会が15日、東京・芝公園で開かれました。北海道から九州まで全国から約8000人(主催者発表)が参加。「批准を絶対に阻止し、安倍政権を倒す共同を広げよう」との発言が相次ぎました。集会後、銀座までデモ行進して「命を壊すTPPはいらない」とアピールしました。
集会では、呼びかけ人の一人、主婦連の山根香織参与は、安倍内閣が輸入米偽装や協定文の誤訳など問題が噴出しているのに強行しようとしていることを批判。「国民軽視といわざるをえない。批准阻止をかちとるため、私たちの声を強く広く響き渡らせよう」とあいさつしました。
日本協同組合学会会長の石田正昭龍谷大学教授、総がかり行動実行委員会の高田健共同代表、内田聖子アジア太平洋資料センター事務局長をはじめ各地の若者や農民、生協の代表らがリレートークしました。
アメリカでTPP批准阻止の運動をすすめている市民団体・パブリック・シチズンから「一つになってたたかいましょう」とのメッセージが寄せられました。
日本共産党、社民党、自由党の代表があいさつし、民進党がメッセージを寄せました。
日本共産党から小池晃書記局長、笠井亮、高橋千鶴子、畑野君枝、畠山和也の各衆院議員が参加しました。あいさつした小池氏は、多国籍企業のために関税と非関税障壁を撤廃し、国民生活に悪影響を与えるのがTPPで、経済主権を売り渡す亡国の協定だと指摘。米国の大統領選で2人の候補がTPPに反対している背景には、多国籍企業のために雇用を壊されることへの米国民の怒りがあるとし、安倍内閣がTPP批准に前のめりになっている異常さを批判。「国会内外で力を合わせ、市民のみなさんと運動を広げに広げ、批准を阻止しよう」と訴えました。