赤旗2016年9月26日付
日本共産党など8党の書記局長・幹事長は25日のNHK「日曜討論」で臨時国会にどう臨むかなどについて討論しました。この中で自民党の二階俊博幹事長は憲法審査会での論議にあたって自民党改憲草案を「撤回するつもりはない」と明言しました。日本共産党の小池晃書記局長は「重大発言だ。自民党の改憲案は憲法の名に値しない」と批判し、憲法審査会での改憲論議は「進めるべきではない」と強調しました。
憲法審査会での議論について民進党の野田佳彦幹事長は「自民党の改憲草案をまず撤回するところから始めないと審議は進まない」と発言しました。
二階氏は「すぐ撤回するつもりはない。これで審議していきたい」と語りました。「自民党改憲草案を憲法審査会の議論のベースに使うのか」という司会者の問いに対しても否定しませんでした。
これに対し小池氏は自民党改憲草案について、9条2項を削除して国防軍を創設し、何の制約もなく海外での武力行使を可能にするものであることを指摘。さらに、「緊急事態条項」という事実上の戒厳令も敷け、政府の都合で基本的人権を制約できることなどを挙げ、「憲法の名に値しないものだ」と批判しました。
そのうえで、「憲法審査会は単に議論する場ではない。憲法改正案を審議し発議する場だ。そこで自民党改憲草案をベースに議論するということを否定しなかった。そんな議論を進めるべきではない」と語りました。
TPP承認 野党結束して強行許さない
TPP(環太平洋連携協定)の国会承認の問題で、野田氏は「今度まとまった内容は、勝ち取るものを勝ち取っていないし、守るべきは守っていない。現行の協定案に賛成するわけにはいかない。拙速・強行は駄目だ」と述べました。
小池氏は、TPPは多国籍企業のために食料主権も国の主権も売り渡すもので、交渉過程も一切明らかにされていないことを指摘し、「野田さんからも拙速は許さないという話があった。野党の書記局長・幹事長会談(23日)でもこのことは確認した。結束して、今国会での強行突破は許さないために力を合わせていきたい」と語りました。