「赤旗」6月15日付
日本共産党の小池晃副委員長は14日朝のTBS「あさチャン!サタデー」に出演し、集団的自衛権行使容認に向けて自民党・高村正彦副総裁が示した「新3要件」について、「他国に対する攻撃」で武力行使を可能にする大転換であり、「黒を白といいくるめる議論だ」と断じました。自民党、民主党両議員らと討論しました。
番組は冒頭、1972年の政府見解の表現に対し、「新3要件」では「他国に対する」「おそれがある」という言葉が同見解に加わっていることを説明しました。
自民党の中谷元衆院議員は、「72年のときとほぼ同じ文章」、72年見解が結論で集団的自衛権を許されないとしたのは「理論が飛躍している」と弁明に終始しました。
小池氏は「(72年見解と新要件は)同じ文章どころか、まったく違う結論の文章だ。集団的自衛権の行使ができないという文書を、行使できることの論拠にするもので、黒を白といいくるめる、そこが飛躍しているのだ」と批判。「他国に対する武力攻撃で自衛権を発動するという大転換だ。“(他国への攻撃の)おそれ”まで加われば、地球の裏側までいける、世界中で戦争ができる国になってしまう」と述べました。
小池氏は、自民党元幹事長の古賀誠氏が雑誌『世界』7月号で「人間の生命が戦争によって失われるようなことがあっては絶対にいけない、先の大戦のおろかさを我が国は二度と繰り返してはいけないということが、歴代政権が踏襲してきた政府解釈の本質」だと発言していることを紹介。「戦争をしない国になるということが戦後政治の原点で、自民党もそれを守ってきたはず。先の戦争であれだけの犠牲が出たからだ。それを、こんな短期間の政党間の駆け引きで決着をつけるというのは、無責任すぎる」と批判しました。