赤旗2016年5月30日付
自閉症やアスペルガー症候群などの人を支える改正発達障害者支援法が25日の参院本会議で全会一致で可決、成立しました。
これに先立つ24日の参院厚生労働委員会の質疑で日本共産党の小池晃議員は「発達障害を早期発見して支援するのは、障害者が社会の中でより良く安心して生活するために必要だ」と主張。全国でわずか87カ所、東京都内には1カ所しかない発達障害者支援センターが年間2700件超の相談に対応しているとして、改正法が各県に求める「身近な場所で必要な支援」を進めるためにセンター増設を要求しました。塩崎恭久厚労相は「東京に1カ所とは驚きだ」と述べ、「センターの設置を含め、地域での支援体制の整備を推進していく」と答弁しました。
小池氏は、保護者がくつろげる場所をつくり相談に応じるNPO法人「ペアレント・サポートすてっぷ」(岡山県倉敷市)の活動を紹介。参考人の藤堂栄子・日本発達障害ネットワーク副理事長に、保護者支援を行う団体に国の支援がない問題を質問しました。
藤堂氏は「使いやすい活動拠点を無償提供してもらえると助かる」と発言。小池氏は「保護者支援も国の事業で進めていくべきだ」と主張しました。