赤旗2016年5月26日付
日本共産党の小池晃議員は24日の参院厚生労働委員会で、障害者総合支援法改定案について、障害者自立支援法違憲訴訟原告団と国が結んだ「基本合意」や「骨格提言」に基づく改正とは言えないと追及しました。
小池氏は、塩崎恭久厚労相が「基本合意」「骨格提言」について「国には司法上の和解の順守義務がある。重い約束だ」と強調。塩崎氏が「約束」と認めず「合意を踏まえて制度改正を行う」と繰り返し、「他制度との公平性も否定しがたい」と答えたのに対し、「『踏まえて』ではなく、実現すべき課題と認めるべきだ」「他制度を障害者福祉に近づけることこそ必要だ」と主張しました。
小池氏は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)など重症難病患者の入院時に患者支援に慣れたヘルパーが付き添える制度について、前日の参考人質疑での岡部宏生・日本ALS協会副会長の発言も示し、障害者の立場に立った運用を要請。塩崎氏は「ニーズは千差万別だ。寄り添った形で運用する」と答えました。
小池氏は、65歳になると介護保険に移行させ負担増を押し付ける「介護保険優先原則」を批判し、骨格提言に基づき廃止すべきだと要求。「保険優先が社会保障の原則だ」と居直る塩崎厚労相に、「提言と真逆の結論になっている。納得できるはずがない」と厳しく批判しました。