赤旗2016年5月17日付
集団予防接種でB型肝炎ウイルスに感染した患者に対する給付金の請求期限を2022年1月まで5年延長し、発症後20年が経過した「死亡・肝がん・肝硬変」の患者らにも給付金を支給するB型肝炎特別措置法改正案が12日の参院厚生労働委員会で全会一致で可決されました。
採決に先立つ質疑で日本共産党の小池晃議員は、多くの肝硬変・肝がん患者が経済的困難に陥っているとして、医療費助成拡充を要求。肝がんに進行すると、年間治療費が50万~100万円以上かかる一方、満足に働けず収入減となっているとして、「医療費助成は党派を超えた課題だ。決意すべきだ」と求めました。塩崎恭久厚労相は「気持ちは分かる」「今年度に実施する調査の結果に基づいて、さらなる支援のあり方を検討する」と答えました。
小池氏は、肝機能障害の身体障害認定基準について、国際的分類の最重度者しか認定せず、認定患者が少ないと指摘し、基準拡大を要求。肝がん発症後20年で支給金などが大幅に減額される「除斥期間」について、「慢性肝炎についても除斥の起算点を柔軟に解釈して、被害者の十分な救済を行うべきだ」と強調しました。