赤旗2016年5月13日付
日本共産党の志位和夫委員長は12日、党国会議員団の熊本地震災害に対する第3次申し入れを河野太郎・非常災害対策本部長(防災担当相)に手渡し、現時点で解決が求められる問題について五つの柱で政府に対策をとるよう要請しました。小池晃書記局長、穀田恵二国対委員長、田村貴昭衆院議員が同席しました。 (申し入れ文)
第一は、避難所をはじめとした被災者の生活環境の改善です。
志位氏は、政府が4月15日に発した通知は避難所の環境改善に役立つものだが、「現状とはまだ大きなギャップがある。自ら出した通知が現場で実現するまで見届けてほしい」と要請。河野氏は、夏に備え冷房、間仕切りなどへの対応も含めて「きちっとやりたい」と述べました。
第二は、仮設住宅の早急な建設です。
志位氏は、国公有地の活用や民有地借り上げの支援など用地確保のために政府がイニシアチブをと要請しました。河野氏は「遅れている自治体では何がネックになっているか確認して推進したい」と述べました。
第三は、住宅再建への公的支援の抜本的強化の問題です。
志位氏が被災者生活再建支援法による支援を300万円から500万円に引き上げ、対象を半壊にも拡大するよう求めると、河野氏は「これは難しい。見舞い金という考え方。500万に引き上げたら家が建つかという問題もある」と答えました。志位氏は「引き上げは国が住宅再建を後押しするという強いメッセージを出すことになる」と重ねて求めました。
第四は、被災事業者への直接支援です。
河野氏は「グループ補助」の形態の支援なら東日本大震災でもやったので進めていきたいと述べました。
第五は復旧・復興は全額国庫負担で行い、被災自治体が全力をあげられるようにすることです。
志位氏が、自治体から「10分の1の地元負担でも大変だ」と全額国庫負担の強い要望があると伝えると、河野氏は「この問題については、しっかりやります」と約束しました。