赤旗2016年4月13日付
日本共産党の小池晃書記局長は12日、国会内で記者会見し、衆院環太平洋連携協定(TPP)特別委員会の審議中断が続いていることについて、異常な事態をつくり出したすべての責任は政府・与党側にあると指摘し、「一刻も早く審議を行う環境を整える責任を果たすべきだ」と求めました。
TPP特別委の審議では、政府が国会に提出した交渉過程に関する資料がほとんど黒塗りだったことが大問題になっています。加えて、8日に民進党が、西川公也委員長が執筆したとされる『TPPの真実』の校正刷りを示して説明を求めたにもかかわらず、西川氏と石原伸晃TPP担当相は校正刷りの真偽は不明だなどと、誠実に答える姿勢をまったく見せませんでした。
会見で小池氏は、8日の民進党の質疑で、西川氏が校正刷りで、内閣官房と農林水産省の役人が執筆に協力したと記していることの事実関係をただしたが、政府はそれにまともに答えなかったことを批判しました。
そして、民進党が政府と委員長の態度に抗議して退席した後、西川氏本人が「(校正刷りは)きれいに整理したやつじゃなくて一番古いのが出ているんですよ」と事実上、執筆したと認める発言をしたことは極めて重大な問題であり、それを国会テレビのマイクが拾っていたことをメディアが報道し、多くの国民が知ることになっていると指摘しました。
小池氏は「もはや本人の発言からも明らかであり、政府・与党は西川氏が執筆した事実を認めるべきだ。さらに、内閣官房や農林水産省の職員が協力したのか否か明確に答えていただかなければならない。これは、現状を打開するために最低限必要なことだ」と強調しました。その上で「私どもはTPPの内容そのものについて徹底的に論戦したいと考えている。TPPの問題点について大いに追及していきたい」と表明しました。