「赤旗」2016年1月10日付
日本共産党の小池晃副委員長は9日放送のラジオ日本「清水勝利のこれでいいのかニッポン!!」で、与野党の議員と外交問題で討論しました。
小池氏は「過去に誠実に向き合うことが、アジアの国々との和解のための大前提だ」と述べ、戦後70年の安倍首相談話には、村山談話、河野談話で明確にしていた「侵略戦争、植民地支配に対する痛切な反省とおわび」が欠落していたと指摘。北朝鮮の核開発や拉致問題、日本の領土である尖閣諸島で中国が領海侵犯を行うといった動きがあるなかで「軍事的な対応ばかりを突出させるのではなくて、北東アジアの安全保障環境をつくっていく外交努力を徹底的にすべきだし、土台になるのは、過去の歴史に対する日本の誠実な態度だ」と主張しました。
つづけて小池氏は「対米依存から脱却すべき」と述べ、「特に今度の戦争法は、アメリカと結んだ『日米新ガイドライン』にもとづく法制だ」と指摘。アメリカ一辺倒でなくアジアにもしっかり目を向けた外交に切り替えていくことを考えていかなければいけないと提起しました。
「テロには武力で対応すべきか」と問われた小池氏は、アメリカのイラク戦争が、ISのような集団を生み出し、シリアの内戦に他国が軍事介入していることがテロをよび憎しみの連鎖になっていると指摘。国際社会が一致結束してやるべきことは、テロ集団への武器や資金の流れを止めることや、難民支援などのための徹底した努力だと強調。「日本は『憲法9条』という、世界でもかけがえのない力を持っている。その力を今こそ発揮し、戦争とテロの悪循環を止めるべきだ」と語りました。