「赤旗」2016年1月4日付
日本共産党の小池晃副委員長は2日放送のラジオ日本「清水勝利のこれでいいのかニッポン!」で与野党議員と討論し、安倍内閣の“新3本の矢”政策を批判しました。
2020年までにGDP(国内総生産)600兆円達成という安倍内閣の“新3本の矢”を、小池氏は「画にかいた餅」だと指摘。「大企業の経常利益は過去最高で内部留保が301兆もあるにもかかわらず、実質賃金は低下している」と述べ、「経済成長をいうなら、労働者の賃金が上がり安定雇用がつくられる必要がある」と述べました。
自民党の猪口邦子参院議員は「小池さんが言われたように賃金の上昇は根本的に大事だ」と発言。小池氏は「労働分配率を高める必要があるとき、なぜ派遣労働を広げるような派遣法改定をするのか。賃金を下げている要因は不安定雇用にある」とアベノミクスを批判しました。
“新3本の矢”に関連して、女性の社会進出と出生率上昇の両立が話題になりました。
小池氏は、「男女ともに人間らしい労働ができる環境をつくることが大事だ。保育所をふやし、子育ての負担をへらすべきだ」と述べ、安倍政権が狙う“残業代ゼロ法案”などはとんでもないと批判しました。さらに小池氏は、待機児童の定義をかえ、少なくカウントされるようにしたのに、全国で2万3000人もの待機児童がうまれ、子育て“新制度”によって保育料値上げの動きさえあると指摘。小池氏は「2020年までに職場で指導的地位にある女性を3割にするという目標を早くも断念している。安倍政権のやっていることはまさに逆行だ。いくら『女性の活躍』などといっても矛盾している」と批判しました。