「赤旗」2015年12月10日付
8日放送のインターネット番組「とことん共産党」は、翻訳家・ドイツ文学者の池田香代子さんがゲスト出演し、「戦争はどうつくられる?」をテーマに語り合いました。メーンキャスターは日本共産党の小池晃副委員長、司会は朝岡晶子さん。
冒頭に池田さんは、国の仕組みや法が変えられ日本が「戦争できる国」になる過程を描いた絵本『戦争のつくりかた』(2004年)を朗読しました。昨年出版の『新・戦争のつくりかた』には、04年以降の10年間で成立した「戦争」に関わる法律が書き加えられ、その部分のページを開いた池田さんは「すごい数の法律です。安倍内閣の時がいっぱい」と紹介。関連のアニメ製作が進んでいることも報告しました。
小池氏は「絵本は完全に予言しています。アメリカの戦争を自衛隊が支援するための法律や、国民監視の仕組みが次々と作られている」と応じました。
池田さんは、ある自衛官から手紙が寄せられたことを紹介しました。手紙で自衛官は、「国民を守る」との思いで入隊したものの、上官から「海外に行くことが国益」と訓示され悩んでいることが書かれていました。
国民が選んだ国会議員がつくる法律で自衛官は活動していると語った池田さん。「つまり、私たちが命令している。私たちが(自衛官に)殺させたり、殺されたりする。その重みを考えてほしい」とネット視聴者に呼びかけました。
日本共産党の「戦争法廃止の国民連合政府」提案について、「志位(和夫委員長)さんが発表した時、ものすごく震えた」「(戦争法に反対してきた)私たちの気持ちをすくいあげ、受け皿になったと思う」と語った池田さん。志位委員長が他党の反応を「丁寧なアプローチで待っている」とも話し、粘り強く実現へと進もうとする姿勢を評価しました。
小池氏は週刊誌『アエラ』12月7日号掲載の、志位委員長、民主党の岡田克也代表、維新の党の松野頼久代表3氏のてい談で、経済問題など他の政策でも共有する部分があったことにふれ、「立憲主義を取り戻し、集団的自衛権の閣議決定を撤回し、個人の尊厳を大事にする政治をつくろうと言っているのです。ぜひ実らせたい」と強調しました。
池田さんは「共産党アレルギー」について、「アレルギー治療はアレルゲンを少しずつ入れること。だから共産党と少しずつ協力することで克服すればいい」と話しました。