「赤旗」2015年11月29日付
日本共産党の小池晃副委員長は27日、福岡市内で開かれた日本臨床外科学会総会の政党討論会に出席し、「医療と消費税」などをテーマに各党の医師出身国会議員と議論しました。
安倍政権が診療報酬の削減を主張していることについて、小池氏は「マイナス改定は医療崩壊をもたらす。絶対に許されない」と強調。来年度予算で社会保障費の自然増分(6700億円)を5000億円に抑制させる方針についても「消費税を上げたうえ、社会保障を切り捨てることは二重三重に許されない」と批判しました。
自民党の古川俊治参院議員は「近年、介護報酬を下げて生活保護にも手を入れてきた。残念ながら、今回のターゲットは医療しかない」などと述べ、診療報酬削減についても否定しませんでした。
消費税増税について小池氏は、「医療費はゼロ税率にし、患者さんにも医療機関にも負担のないようにするべきだ」と述べた上で、「そもそも、これだけ景気が悪化している中で、消費税の10%への増税は中止すべきだ」と主張しました。
討論を踏まえて会場から発言した日本医師会の横倉義武会長は「(診療報酬削減は)医療現場に大きな衝撃を与える。やってはいけない」と指摘しました。
最後に主催者を代表して、日本臨床外科学会の跡見裕会長(杏林大学学長)が「これ以上の過度の医療費抑制策はとるべきでない」とする提言を読み上げました。