○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
私も、今日理事会に示されました、年金機構、厚労省からの資料要求に対する回答、石橋委員と同様に、全く納得あれはできません。
特に、今日、今お配りしているものでいうと、これは朝日新聞の記事ですが、マスメディアで報道されているにもかかわらず、これはいまだに明らかになっていない情報なんですね。ここにあるような流出情報のファイル名、例えば、和歌山事務センターが使った届出書などの受付管理簿ツールとか、沖縄事務センターが使った国民年金の届出書などの受付管理簿などという情報。さらに、流出した情報が、沖縄と和歌山の両事務センター、東京の記録突合センターの三か所で使われたものだったこと等々。
警察庁にお聞きをまずします。
警察庁は、これらの情報について捜査上明らかにしないように年金機構に要請されていますか。
○政府参考人(斉藤実君) お答えをいたします。
被害関係者において把握されている事項の中には、具体的な犯行の状況を示すものなどを公表することでその後の捜査に支障を生じさせるおそれがあるものも含まれておりますことから、その範囲で必要な協力をお願いをしているところでありますが、お尋ねの流出したファイルが所在をしていた事務所について公表を控えていただきたいといった具体的な要請を警察から行ったことはございません。
○小池晃君 重大ですよ、これ。
水島さん、前回のこの委員会であなたは何と答えたか。この三拠点の名前については、捜査上の問題もあるというふうに承っております、だから公表できませんと言ったんですよ。虚偽答弁じゃないですか。虚偽答弁ですよ、これは。
○参考人(水島藤一郎君) 八月二十五日に小池先生の御質問に対しまして、ファイルの所在に関しましては、捜査上の問題もあるというふうに承っておりまして、公表いたしておりませんとお答えしたところでございます。
これは、ファイルの所在に関しまして、セキュリティー上の問題に加えまして捜査上の問題もあるという認識を示したものでございますが、委員の御指摘も踏まえまして警察に改めて確認をいたしましたところ、ファイル名は捜査上の問題はあるけれども、ファイルの場所は、捜査の観点からは事務所名など一定の範囲では回答して差し支えないということでございました。
一方、機構といたしましては、ファイルの存在場所を開示した場合、ファイルサーバーと感染した端末の場所がひも付けされる可能性があり、アクセス権限の設定など機構のシステム構成の一部が推定される懸念もございますのでセキュリティー上の問題があるというふうに考えてございまして、やはり報道内容の真偽も含めましてお答えは差し控えさせていただいているものでございます。
(発言する者あり)
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○参考人(水島藤一郎君) 前回、捜査上の問題があるというふうに承っておりましたというふうに申し上げました。これに関しましては、私といたしましては、捜査上の問題があるというふうに認識をしていたというふうに申し上げるべきでございましたが、承っているというふうに申し上げたことについては不適切だったというふうに考えております。
このような誤解を招く表現を使いましたことにつきまして、おわびを申し上げます。
○小池晃君 誤解の余地ないですよ、これ。だって、捜査上の問題があるというふうに承っておりまして、公表いたしましておりませんと言っていたんです。
こういうことで情報を隠蔽してきたんですよ。
セキュリティー上の問題、捜査上の問題、もうそういうこと通用しないですよ。大体、セキュリティー上とかというけれども、新聞に堂々と出ている情報じゃないですか。こういったことすらいまだに認めようとしない。
委員長に。
日本年金機構は、依然としてこれ公表しないんです。流出した情報は何だったのか、そのファイル名とその内容について、それから、流出した情報ファイルはどこで使われていたものだったのか、改めてこれは断固出していただきたい。
いかがでしょうか。
○委員長(丸川珠代君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をさせていただきます。
○小池晃君 引き続き、先ほどから問題になっている四月二十二日に行われた攻撃のことをちょっと私も今までの議論を踏まえて聞きたいんですが、前回の甲斐中委員長は私の質問に対して、これはそれ以後の年金機構に対する攻撃と同一の攻撃者であると考えると言っています。
大臣、先ほどちょっと曖昧だったんだけど、これは前兆ではなくて、甲斐中委員長だって同一の攻撃者だと言っているわけだから、これは第一撃だったという認識を当然持っていなければいけないと思いますが、大臣、そういう認識ですね。イエスかノーかで答えてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 当然、そのドメインが同じだったということは、前触れであったということは間違いないわけでありますけど、それを四月二十二日の攻撃は一つの予兆でありというふうに甲斐中委員長は記者会見で述べられているので私はそう申し上げているので、何も関係ないかのようなことはもちろん、それは検証委員会の報告を否定するような話ですから、ここに明確に、四月二十二日にドメイン単位で止めておけば一部の五月八日のメールについては、不正アクセスについては防げたんじゃないかということが明確に書いてございますので、これはもう最初に来たということは間違いないわけであります。
○小池晃君 そういうことです。最初に来たと、第一撃だというんですよ。だから、第一撃だと素直に認めればいいんですよ。だから、これ重大なんですよ。
その重大な第一撃に対する対応について、さっき聞き捨てならない話があったんですね。中途半端に大臣に報告をした。何ですか、これは。これ大体、いつ報告したんですか。四月二十二日にあって、四月二十三日に報告を官房長にはしたと私聞いていた。その後、五月八日まで、五月八日の段階でドメイン単位でブロックをした。じゃ、安藤さん、中途半端に報告したのは、一体いつの時点で大臣に中途半端に報告したんですか。
○政府参考人(安藤英作君) 八月の二十日にNISCの調査研究が、調査が発表され、それから二十一日に検証委員会の報告が出ておりますが、その後でございます。
○小池晃君 これはでたらめですよ。だって、それで何で中途半端な報告。もう報告、中途半端じゃない報告が出た後で、何で中途半端に報告するんですか。おかしい、おかしい。納得できません。
これは、きちんと説明してもらわなければこれ進めない。
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(安藤英作君) 不十分な御説明を申し上げまして、大変申し訳ございませんでした。
大臣に対する説明でございますが、この不審通信に係るCアンドCサーバーのURL、二十三につきまして大臣に御説明申し上げましたのは検証委員会の報告の後でございました。
また、検証委員会に対するこのCアンドCサーバーのURLに関します検知等々の話につきましては、それにつきましては、ログの解析なりあるいはフォレンジック調査なりの結果につきまして、当然、検証委員会の報告に提供されているものと考えてございますし、私どもにございます四月二十二日の件にも関わります資料類につきましては検証委員会の方に御提出をさせていただきまして、そういったものも踏まえまして御報告がなされたものと考えてございます。
○小池晃君 何だかよく分からないんですけどね。
中途半端に報告したということは、報告書が出てから中途半端に報告するっておかしいと思うんですね。やっぱりこの問題が出た途中のどこかの段階で、これは報告なり何らかの話をしたんじゃないですか。だから中途半端にと、そういう話になったんじゃないの。
これ、私、だから、第一撃だから重要だと思うんですよ。事前に官房長までは行っていたと。ところが、官房長は全然それをこの予兆だとも捉えずに、これだけ大問題になっているのに議論しなかったというのもおかしいと思うけれども、この何らかの情報が大臣まで行っていたとすれば、これは重大ですよ。まあ違うと言っているから、もうちょっとこれはきちっと解明しなきゃいけない問題だと思うので、これは次回以降またやりたいと思いますが。
それから、結果を報告してきた問題で、私、もう一点納得できないこと。あの例の流出したといって実は流出していなかった二千四百四十九人の対応。私は、これは当委員会で、管理職だけで秘密裏にテレビのニュースで報道されるまではもう隠蔽してやったのではないかという問題をやったんですけど、これについても何ら答えがございません。
それで、今日の理事会で示された文書によると、まずは責任ある立場の管理者に対し個別に対応するよう電話により指示をしたというわけですよ。
文書を出したのは、私が委員会で示した、今日お配りしている二枚目の指示文書ですね、それが出るまで指示文書を出していないというんですね。
しかしですよ、水島さん、二千四百四十九人個別訪問するのに文書なしでできるんですか。電話で指示をして、それでやらせる。私は、これはちょっと信じられないと思いますよ。
それで、何だか、その次のページに資料で入れておきましたけれども、ちょっと訳の分からないこういう中身で指示をしたから、これでやったと。
私は、これでは全く納得できない。指示文書なしに二千四百四十九人の個別訪問を行わせる、そんな芸当が日本年金機構にはできるんですか。私は、指示文書があったという証言も得ております、ブロック別の所長会議が開かれたとも聞いています。
そういったことも否定するんですか。
○参考人(水島藤一郎君) その点に関しまして、ちょっと御質問の通告の内容をちょっと私間違えておりまして、白を黒と言ったという十四名についての御質問だというふうに承っておりましたので、同じ問題、基本的に同じやり方をしていると思いますが、いずれにいたしましても、個別に電話で指示をして、二千四百四十九名の方に御説明をするということをしてきたというふうに聞いておりまして、私は、具体的な指示文書は、この今お示ししております指示文書であるというふうに聞いております。
○小池晃君 訳分からないこと言わないでください。
今朝、年金機構の人来て、何か誤解していたから、それは違うと、黒を白じゃなくて、二千四百四十九人のことだとちゃんと説明してありますよ。
ちょっと、そんなとぼけたことを言わないでくださいよ。だから、実際、二千四百四十九人個別訪問しろというのを、指示文書も出さずに電話で指示をしてやりましたと、あり得ないでしょうと言っているんですよ。
○参考人(水島藤一郎君) 担当部からはその旨報告を受けておりますので、そのような形で指示をしていたというふうに承知をいたしております。
○小池晃君 いや、今、意味不明。そのような形で指示しておりますってどういうこと。
○参考人(水島藤一郎君) 担当部からですね、そのような形で指示をしていたという報告を受けております。(発言する者あり)
ここで、七月三日に指示依頼文書を出しておりますが、それ以外の指示依頼の文書は出しておりません。
○小池晃君 七月三日というのは個別訪問終わった日なんですよ。だから、説明になっていないんですよ。
六月中旬に明らかになって、六月の二十七日から個別訪問したんでしょう。そのときに、何の指示文書もなしに二千四百四十九件個別訪問ができるんですかと聞いているんです。
○参考人(水島藤一郎君) どういう形で電話で指示したかということについては、具体的に私聞いておりませんのでここでお答えできませんが、いずれにいたしましても、それぞれのブロックに対して個別に指示を、電話で個別に指示をして、最終的に指示依頼文書を出したのは七月三日だということでございます。
○小池晃君 もう全然これ駄目ですよ。だって、七月三日というのは個別訪問終わった日なんですから。
二千四百四十九件を個別訪問する、しかも事情もちゃんと説明しなきゃいけないんだから、何か電話でやってくださいといって行けるような話じゃないですよ。どういう経過で流出していない人が流出したというふうになったのか、ちゃんと説明して納得を得ない限り、こんな仕事ができるわけないわけですよ。それが、何の指示文書もなしにやられた。こんな説明が通用するわけがないですよ。もう時間だからもう聞かないけど。
これは、全くこれでは納得できません。これはもう引き続き議論しなきゃ駄目だというふうに思います。(発言する者あり)
じゃ、ちょっと、今のことはちゃんとこれ解明してください。委員会に……(発言する者あり)
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○小池晃君 委員長、二千四百四十九件の個別訪問を指示した文書、あるはずです。七月三日付けの指示文書以外のものを必ず提出させるようにお取り計らいをお願いします。
○委員長(丸川珠代君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をさせていただきます。
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