日本共産党 書記局長参議院議員
小池 晃

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2015年8月18日 参議院厚生労働委員会 速記録

2015年08月18日

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
最初に、労働者の職務に応じた待遇の確保の法律案提案者にお聞きをします。
本法案は、修正前の当初案では、労働者の職務に応じた待遇の均等の実現を図るとされていました。提案者は、六月十日の衆議院の厚生労働委員会で、均等待遇は現実的ではないのではないかという自民党議員の指摘に対して、まずは法律に派遣でも明記する、ここがむしろ現実的な最低限のスタートラインではないかと答弁されています。
これ、私、非常に適切な、もうおっしゃるとおりだというふうに思うんですよ、この答弁は。井坂さんですね、これ。ところが、衆議院では、均等に加えて均衡が入るなどの修正が行われております。
そこでお聞きするんですが、当初案ではなぜ均衡を入れなかったのか。それから、修正案は当初案との比較で実効性にはどのような差が生じるのか。お答えください。

○衆議院議員(井坂信彦君) 原案、いわゆる当初案では、第六条第二項において、派遣労働者について均等な待遇の実現を目指すことを強調する観点から、均等のみをおっしゃるとおり明記をしていたところであります。
しかしながら、この本法案での職務に応じた待遇というものは、職務の違いに応じた待遇の均衡、つまり、職務が少し違えば待遇もその幅だけは違ってもいいですよという均衡の概念も当然含み得るものと考えておりまして、第六条二項においても、派遣労働者について職務が違うことも当然想定されることから、そのような場合の均衡を元々別に排除をしていたわけではありません。
本修正案では、「均等な待遇及び均衡のとれた待遇」という文言により、派遣労働者について均等な待遇の実現を図るものとする旨は、これは均等ということは相変わらず明記をされております。
労働者派遣法において、現状は均衡の配慮義務までしか規定をされていない中で、今回の法案で均等を明記したということについては、これは原案と同じく均等・均衡待遇を推進する意義のあるものだというふうに考えております。

○小池晃君 私はやはり、当初案のときには均衡というのはあえて入れていないんだと思うんですよ、これは。やはり均衡では駄目だという判断があったから入れていないと思うんで、今の説明はちょっとやっぱり後付けにしか私には聞こえないわけです。
当初案では、法施行後一年以内に法制上の措置を講じるとされていたんですが、これも今議論ありましたが、三年以内に法制上の措置を含む必要な措置となりました。
提案者は、必要な措置の中において法制上の措置はどのように位置付けているのか、必要な措置の中で最も急がれることは何なのか、法制上の措置が最も急がれると考えているのかどうかも含めてお答えください。

○衆議院議員(井坂信彦君) この「法制上の措置を含む必要な措置」と修正をされたことに関しては、これは法制上の措置だけに限定をせずに、予算上の措置その他様々な施策を含む必要な措置を行っていくこととしたものであります。
今回の修正を経た後でも、法制上の措置ということについては引き続き明記をしておりますし、原案の段階では必要となる法制上の措置を一年以内に講ずると書いてあったのに対して、修正案では三年以内に法制上の措置を含む必要な措置を講ずるということでありますから、一年、三年というこの期間の違いは、先ほど寺田委員との議論の中でも御指摘をいただいたところでありますが、法制上の措置、必要な法制上の措置をやるかやらないかということに関しては、これは原案と修正案でも変わるところはないというふうに考えております。
その優先順位に関してなんですけれども、この法案の成立後、本法案が成立をしましたら、まさに職務の実態ですとか、あるいは均等・均衡待遇に関する制度運営の状況等についての調査をすることになっておりますので、こういった調査を踏まえて、また労働政策審議会等においてまた検討をされていくものであるというふうに考えております。
ですから、現段階で法制上の措置が最優先で最も急がれるんだというふうに、この本法案で何か具体的に優先順位を定めているわけではありませんが、しかし、いずれにしても必要なもの、これを可能なものから順次行っていくべきものというふうに考えております。

○小池晃君 これではやっぱり法制上の措置というのは本当に先送り、後回しということになってしまう、大幅な後退になっていると思います。
この修正によって、やっぱり大事な骨は抜かれただけではなく、第七条第一項にあるように、多様な正社員、限定正社員などの言わば毒も盛り込まれてしまったんではないかというふうに私どもとしては考えざるを得ないということを申し上げておきたいと思います。
以下、政府に聞きます。
同一価値労働同一賃金原則については、日本政府はILO第百号条約を一九六七年に批准して、定期的にILOに報告して、その都度見解が出ています。この見解では、直近でも、労基法四条の規定はILO百号条約の原則を十分に反映していないということが指摘をされておりますが、厚労省に聞きますけれども、二〇〇〇年以降、ILO百号条約についての報告は何回出されて、何回見解を受け、そのうち何回労基法第四条については不十分と指摘をされていますか。

○政府参考人(勝田智明君) ILO第百号条約に関しましては、二〇〇〇年以降におきまして、日本政府年次報告を計八回提出しております。一方、ILO条約勧告専門家委員会からの見解は九回公表されておりまして、そのうち労働基準法第四条についての指摘につきましては約五回受けているものと認識しております。

○小池晃君 約五回というのは五回ですよね。
これはILOから繰り返し繰り返し不十分であるというふうに指摘を受けているわけであります。
さらに、パート労働法、さっきちょっと議論もありましたが、第百七十五号条約はもう批准すらしていない。その理由をちょっと、先ほども答弁あったので簡潔にお答えいただきたい。

○政府参考人(安藤よし子君) パートタイム労働に関する条約、パートタイム労働者が比較可能なフルタイム労働者に与えられる保護と同一の保護を受けることを確保するための措置などについて規定したものでございますけれども、この条約では、同一の企業に比較可能なフルタイム労働者がいない場合には、企業の枠を超えて同一の活動部門に雇用されているフルタイム労働者との均衡待遇を図るということが求められているといったようなことがございまして、日本の雇用管理の実態にそぐわない点がございますことから、現時点では本条約を批准することは難しいと考えております。
今後、社会状況の変化などを踏まえながら、引き続き必要な検討を行ってまいりたいと考えているところでございます。

○小池晃君 先ほどから、その日本の雇用慣行、日本社会にそぐわないと言うんですが、そんなことを言い出したら、これ全会一致の附帯決議で、これは百七十五号条約の批准に向けて精力的に努力するということを確認しているわけですよ。
田村前大臣の答弁、これは昨年四月ですかね、そぐわないとは言っていないんです。我々としてはこれに対応できないと、現時点ではという答弁ですから、私かなり後退しているというふうに思うんですね。
大臣、こんなことでいいんですか。これは、やはり前向きに対応する方向で努力するということが、これは会派を超えた全体の一致点じゃないですか。ちょっと確認したいんですが。

○国務大臣(塩崎恭久君) これは先ほど私も答弁を申し上げましたけれども、企業の枠を超えて同一の活動部門に雇用されているフルタイム労働者との均衡待遇を図るということで、これはなかなか、自分の企業外の正規の方と均等待遇にするということについて、どこまで働いていらっしゃる方々が受け入れられるかということが課題だなということを申し上げたので、今お話がございましたように、引き続き様々な検討を続けていくということは、今附帯決議のことも御指摘がございましたけれども、引き続きこれはしっかりやっていかなきゃならないというふうに思っているわけでございます。何しろ労使間での話合いというのがなされることが大事で、お互い納得いくような形で解決が図られることが大事だと思います。

○小池晃君 いや、労使間の話合いだというんだったらいいんです、そぐわないと言われちゃうと、何だかこれはもうやりませんというふうに聞こえるんですよ。これはやっぱりまずいんじゃないかなと、これ全体としてやるって決めたことですから。
この問題でいうと格差の実態はどうなっているかというと、男女間格差は、男性に対して女性の賃金は二〇一四年の賃金構造基本調査で七二%、正規と非正規で六五%、パートも、縮小してきたが五六・八%。聞きますが、職務内容、人材活用の仕組みや運用が正社員と同じパート労働者で、その賃金が正社員と同じかそれ以上の割合はどれだけか、それから、その正社員とパート労働者の勤務評価と賃金の実態については今まで調査したことがございますか。

○政府参考人(安藤よし子君) 平成二十三年に厚生労働省が実施をいたしましたパートタイム労働者総合実態調査によりますと、正社員と職務の内容と人事異動の有無や範囲などが同じというパートタイム労働者がいるとする事業所、これは全体の事業所の四・〇%になりますが、ここにおきまして、パートタイム労働者の一時間当たりの基本賃金が正社員より高いとする割合が一四・一%、正社員と同じとする割合が二五・四%となっております。
また、御指摘の正社員とパートタイム労働者の評価と賃金の関係についての調査ということでございますが、そうした統計調査は現時点では実施していないところでございます。

○小池晃君 職務内容、人材活用の運用が同じパート労働者でも六割が同一賃金ではなかったという、これが直近の実態なわけですね。
多くのパート労働者を生活協同組合が抱えています。その生活協同組合の労働組合が実態調査をしています。二〇一三年に労働組合と研究者が協力をして各地のコープの店舗や配送といったパートの多い職場で職務分析をかなり綿密にやって、十一のファクターで最高千点で点数化して雇用形態別に詳細な実態を研究したものであります。
例えば、コープあいちの配送部門で正規職員とパート職員の比較を見ると、職務評価の点数は、正規職員の一般担当者は平均六百三十四点、これに対してパート職員は五百七十点、九八%、ほとんど同じ仕事をしているという実態です。にもかかわらず、実際の総支給額時給は正規職員二千五十一円に対してパート職員千百四十八円、六十二%しか受け取っておりません。職務評価に見合った時給に換算すると千八百二十三円になるということで、六百七十五円も低いという結果になっているんですね。これ、賞与を時給に入れて換算するともっと格差が広がります。
大臣、こういうリアルな、かなり綿密な、かなり克明な調査も民間ではやられております。やはり、労働組合や研究者などがこういう調査をやっていること、これをやっぱり参考にして、これ同一労働同一賃金の実現のために欠かせないものだと思いますので、全面的な職務評価、職務分析、これは国としても責任持ってやるべきじゃないでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今、パートの労働者につきましての職務分析とか職務評価というものについての、是非やるべきだというお話をいただきました。この職務分析とか職務評価については、均衡の取れた賃金決定を促進する上でおっしゃるとおり有益なものだというふうに思っております。
一方で、我が国においては、職務に応じて賃金を決定するという考え方が、これはもう今朝方から何度か申し上げてまいりましたけど、必ずしもこの職務給というのが普及をしていないということで、その導入には、事業主にとっても、場合によっては働く側にとってもハードルがあるというふうに考えるべきかなというふうに思うわけであって、このため、厚生労働省においては、職務分析、職務評価の導入に関するガイドラインを既に作成をしておりまして、これを活用した個別企業の訪問などによります導入支援を実施を既にしているところでございまして、引き続きこうした支援を実施し、職務分析、職務評価の普及を図ってまいりたいというふうに思っているところでございまして、今お話ございました職務分析と評価、これを進めるべきだということについてはそのとおりかというふうに思います。

○小池晃君 そのとおりだというんだったら、やってください、やっぱり。できない、できない、職務給だからというんじゃなくて、やっぱり実態調査をしっかりやってほしいと思うんです。
派遣労働に関する同一賃金に話進めたいんですが、大臣は衆議院の審議で、派遣労働者の賃金は職務給に近いものだと答弁しています。そもそも派遣労働者の賃金額は何を基本に決められているというのが大臣の御認識でしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 確かに、衆議院の段階で御答弁申し上げた際に、今御指摘のようなことを私は申し上げたと思います。
派遣で働く方の賃金の決定というのは様々なもちろん要素が考慮されているわけでありますけれども、一般に、派遣で働く方が従事する仕事の内容が派遣契約の中で明確にされていて、賃金もそれに対応するものということでございますので、いわゆる外部労働市場における類似した職務内容の派遣労働者の賃金相場を参考にして賃金が決定される側面があるという、そういう意味で職務給に近い部分があるというふうにお答えを申し上げたところでございまして、現行法において、派遣会社は、均衡待遇確保のために、派遣先の労働者や同種の業務に従事する一般の労働者の賃金水準、それから派遣労働者の職務の内容、職務の成果などを勘案をして賃金を決定するというように配慮することを求められているところでございまして、今回の改正法案では、賃金等の面で派遣先の責任を強化することなどによって均衡待遇を一層推進するということとしているところでございます。

○小池晃君 派遣先の責任といっても、派遣先の賃金を知らせるという配慮義務、努力義務と、そういう話ですから、これは強化したことにならないと思うんですが、実態はどうかというと、今日お配りした派遣労働者の時給の推移です。
これは、NPO法人派遣ネットワークが行った派遣スタッフアンケート。時給平均額は、二〇〇一年以来、年々低下をしています。首都圏四都県平均で、二〇〇一年の千五百八十五円から二〇一三年は千三百三十九円へ二百八十五円、一六%ダウンしている。全国平均でも、千四百六十五円から千百七十九円へ二百八十六円、二〇%ダウンです。
個別のケース見ても、例えば電機大手の沖電気の本庄工場で調べてみると、ここでは一九九六年は時給千三百五十円で交通費ありだったのが、二〇一三年は時給千百二十円で交通費なしです。
これ全体として、首都圏でも、全国平均でも、個別企業の例でも、月収にすると四万五千円、年間では五十万円超えるダウンという実態があります。元々賃金が低い上にこういう異常な賃金低下では、とても生活が成り立たないのではないか。
部長、お聞きしますが、派遣労働者、これ実際に、同じ職場の派遣労働者と派遣先直接雇用労働者との賃金について、具体的な比較の調査、やったことはありますか。

○政府参考人(坂口卓君) お答えいたします。
今委員御指摘のような形での、派遣先の労働者と同じ職場で働く派遣労働者の賃金についての実態の調査ということについては、行ったことはございません。

○小池晃君 やられていないんですね。
結局、派遣労働者の賃金、現状のルールの下では派遣料金で決まってしまうから、景気変動、一番影響を受ける。歯止めなく、限りなく下がっていくという危険があるわけです。
しかし、大臣は、衆議院の審議で、派遣料金は基本的に派遣会社と派遣先の間で決定されるんだ、派遣料金の値下げを制限する直接的な規制はなかなか難しいと答弁されているんですが、それでいいんだろうかと。
例えば、ヨーロッパを見ると、ドイツでは期間の定めのない雇用契約が達成すべき目的とされていて、派遣労働は規制されるべき例外だとしつつ、世界的自動車メーカーのフォルクスワーゲン、これ、二〇一二年にフォルクスワーゲン・グループは、欧州労働評議会、世界労働評議会とフォルクスワーゲン派遣労働憲章というのを結んでいます。
これ、全世界の事業所が対象です。この憲章は、派遣労働者の均等待遇を明記して、同社への派遣期間が九か月を超えるまでに派遣先労働者と同一賃金にする、そして、二年目に入った派遣労働者には一時金も支払うということが決められています。このために、フォルクスワーゲン社は派遣元に対して、同一賃金と一時金の支払に見合う料金を支払うことを約束しているんですね。こういう実態がある。
大臣、やっぱりこういったことに学ぶ必要があるんじゃないだろうか。先ほど、責任強化したと言うけれども、派遣先労働者の賃金を知らせる配慮義務にとどまっているけれども、やはり、派遣先の責任で同一賃金を保障するだけの派遣料金を支払わせるような仕組み、これやっぱり前向きに検討すべきじゃないですか。いかがですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の法案では、もう御案内のように、先ほど余り効果が期待できないんじゃないかというお話でございましたけれども、派遣元に派遣先から労働者の賃金情報について提供するということをやって、これを配慮義務ということにしたわけでございまして、派遣で働く方と派遣先に雇用されている方々との間で、これを全く同じ賃金にするというようなことを、言ってみれば国が法律などによって一方的に決めるというのは、なかなかこれは難しいのではないかというふうに思いますが、結果として、言ってみれば、賃金を支払う側の企業がそういうふうに考えざるを得なくなるような形での言ってみれば規制は掛けていく。
ですけど、最終的には、やはりさっき御指摘をいただいたように、これまで答弁してきたように、賃金を支払う側がやはりその賃金を決めるということは、それは変わりはないわけであって、あとは労働組合とそれから会社側がどういう形で話合いをして賃金について、派遣について決めていくかということについては、やはりそれは民民の話合いの中で決まっていくことではないかというふうに思っておりますが。
私どもとしては、今回、やはり法改正が行われた後には、指針の中に、派遣先が派遣料金を決定する際に派遣労働者と派遣先の労働者の賃金水準の均衡が図られるように努めること、あるいは派遣契約の更新の際には派遣労働者の業務内容等を勘案して派遣料金を決定するということ、派遣元にも派遣料金が引き上げられた際にできる限り派遣労働者の賃金の引上げに反映するように努力するということ、派遣先との派遣料金の交渉が派遣労働者の待遇改善にとって重要であることを踏まえて派遣先との交渉に当たるように努めるものとするといったことを、指針の中でもこれ実は初めて定めるわけであって、こういうような形での規制をしながら、まさに企業が考えるように仕向けていくということはやっていきたいというふうに思っているところでございます。

○小池晃君 いろいろ長々言ったけど、結局民間に任せるという話じゃないですか。やっぱりそれじゃ駄目なんですよ。ヨーロッパだってやっているんですよ。アジアだってやっている国あるわけですよ。本当に真剣に検討すべきだと。
実際、私は、国がやっている態度が問われていると思います。国の出先機関である法務局の雇用の実態はどうか。法務局は法務省の地方部局で、いろんな登記などをやっていますが、これまで四十年余り、財団法人民事法務協会が登記関連業務をやってきた。しかし、市場化テスト導入で、競争入札で、五年間でほぼ全ての法務局で、資料をお配りしておりますが、派遣会社に置き換えられました。その結果、どうなったか。同協会は、この五年間で、多くの法務局で落札できずに、正規雇用五百六十人、非正規八百二十五人、合計約千四百人が解雇、雇い止めされて、現在の職員は百二十人、正規雇用は五人のみだと。落札した派遣会社にはノウハウがないから、結局、習熟した協会の元職員が派遣会社に雇用されて、同じ仕事に就いていると。その結果、賃金はどうなっているかというと、数年前は正規職員よりそれでも低い二十三万か二十四万程度だったのが、今年の春闘アンケートでは、手取り賃金十五万円以下が八七%、実に十万円のダウンだ。テンプスタッフなどは退職金も交通費も出ない、これが実態ですよ。
窓口サービスも低下している。
大臣、やっぱり、今もうおっしゃったけれども、これが実態だと、国がやっている仕事でもこうなっている、これでいいんですかということを私聞きたいんですが、どうですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今の具体的な案件がございましたが、一般的には、こういった委託の中身については当然のことながら関係する省庁、担当する省庁がきちっとした決定をしなければならないことであって、その上で、厚生労働省としては、今お話がありましたけれども、こういったことが労働関係法令を担当している私どもとして、受託先の労働者の保護に欠けることがないように労働関係法令が適切に守られるようにすることが必要だというふうに思うわけでありますけれども、今挙げられました個別の件につきましては、これ、他の省庁のことでもございますので、また個別の案件でもございますので、今のことについてはお答えを差し控えたいというふうに思うところでございます。

○小池晃君 法務省であると逃げないで、厚生労働省なんだからこういった実態にやっぱりちゃんと物を言うべきだと。自分たちの国の仕事でこういうことをやっている、それで企業にちゃんとやりなさいと言ったって、そんなの聞くわけないじゃないですか。こういうところからやっぱり正していかなきゃいけないのではないかということを申し上げて、質問を終わります。

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