日本共産党 書記局長参議院議員
小池 晃

検索

国会ハイライト

国会質問・速記録・質問

原爆症認定審査ずさん 小池議員 被爆者切り捨て告発

2014年05月13日

「赤旗」5月15日付
参議院インターネット中継
写真
(写真)質問する小池晃議員
=13日、参院厚労委

日本共産党の小池晃議員は13日の参院厚生労働委員会で、原爆症認定審査が被爆者を切り捨てている実態を告発しました。現行の認定制度を廃止し、被爆者手帳の所持者全員に障害の程度に応じて手当を支給すべきだとする日本被団協の提言を紹介し、事態の打開を求めました。

4月の岡山地裁判決は、国が申請書類の一部を審査で2度にわたって見落としたと認定。見落とした審査会について厚労省の佐藤敏信健康局長は、審査委員23人が計257件の申請を6時間で審査したと答えました。

小池氏は「1件あたり1分半にも満たない」と述べ、「厚労省作成の一覧表を見るだけで却下しているのが実態だ」と指摘。佐藤局長は「事務的に十分に審査し、分科会の前後にも時間をかけている」と答え、田村憲久大臣も「(審査)体制は整備されている」と述べましたが、小池氏の指摘を否定できませんでした。

小池氏は、原爆投下直後に広島市に入った川田義男さんのケースについて、入市被ばくの状況は国の基準を満たしているのに認定を却下されたと指摘。厚労省が審査会に提出した資料には、川田氏の「入市状況」の欄が空白で、本人の主張が記載されていなかったことを示し、審査委員に情報すら知らせず切り捨てていることを批判しました。

川田氏は、異議申し立てを棄却された翌4月9日に亡くなっています。小池氏は「高齢の被爆者をこれ以上、苦しませることは許されない。党派を超えて解決すべきだ」と呼びかけました。

速記録を読む

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
質疑順序の変更を認めていただいてありがとうございます。
ノーモア・ヒバクシャ訴訟の大阪地裁で五月九日、また原告勝訴の判決が出されました。原告の原爆症認定申請を却下した処分を取り消すことを命じたものであります。
この二人の原告は、昨年十二月の新しい審査方針の積極認定に関する基準には該当しない。つまり、今回の判決もまた新しい認定基準、認定審査方針が極めて不十分であることを示したものだと思います。二人の原告は判決を待たずして亡くなっております。厚生労働省及び大臣の責任は重い。
ノーモア・ヒバクシャ訴訟のこれまでの判決を見ますと、二十八名の原告のうち二十一名が勝訴、四名は裁判の経過の中で厚労大臣が却下を自ら取り消して認定されています。原告敗訴は三名だけ、八九・三%が勝訴しています。それ以前の原爆症の集団訴訟でも、原告三百六名中二百七十九名が認定されて、九一・一%が勝訴。司法判断は本当揺るぎのないものになりつつあるんですが、行政とこれほど乖離しているという事例は私はほかに知りません。
大臣、厚労省はいたずらに争うことなく控訴せずに判決に従うべきではないですか。

○国務大臣(田村憲久君) 今般の判決におきまして、国の主張を一部認められなかったということは、我々もこれに対していろいろと協議をこれからしていかなければならぬことがあるわけであります。関係省庁と協議した上でどうするか決めたいというふうに思っておりますが、今般の判決は、昨年十二月のこの新しい審査の方針、これが決まる前に結審をしておるものでありますから、新しい方針の下で行われた裁判ではないということでございます。そういうことも含めて、関係省庁と協議しながら最終的に判断してまいりたいと考えております。

○小池晃君 しかし、厚労省は、新しい審査方針に照らして認められなかったということをわざわざ結審後に裁判所にそういう意見書を出しているんですよ。情報を伝えているんですよ。それを踏まえて裁判所に判断することを求めてそういう結果が出たんですから、これはそういう言い分は私、通用しないというふうに思います。
何の罪もない広島、長崎の住民が、原爆投下によって一瞬にして家族も本当に暮らしも奪われて、その後六十九年間苦しみ続けているわけですね。
原爆症認定すら切り捨てるというのは、私は本当にあってはならないことだというふうに思うし、これだけ裁判で結論が出続けているにもかかわらず、いたずらに争い続けるというのは、本当に人道に反することだというふうに私は思います。しかも高齢化しているわけで、やっぱり一刻も早くこの苦しみから解放してさしあげるのが私は政治の責任だというふうに申し上げたいと思います。
今日、この問題に絞って聞きたい。先日取り上げた岡山地裁の判決ですが、申請者が提出した書類を認定審査でも異議申立てでも二回にわたって見落としたという事案です。厚労省も控訴を断念いたしました。前回この問題で厚労大臣は、その後、審査体制を強化して申請書類の様式も変えたので、そのようなことのないようにしたと言いましたが、しかし今回の岡山判決の原告の認定が却下された第百四回医療分科会は、これは二〇一〇年一月に開かれていますから、これは厚労省がおっしゃる体制強化の後のことであります。その実態はどうだったか。
厚労省に聞きますが、第百四回医療分科会は何名の審査委員で何件の認定審査、異議申立て審査を行ったのか。そして、実質の審査時間はどれだけだったんですか。

○政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。
御質問のありました平成二十二年の一月十八日に開催されました第百四回の疾病・障害認定審査会原子爆弾被爆者医療分科会でございますけれども、二十三名の委員に御出席をいただきまして、二百五十三件の原爆症認定審査、それから四件の異議申立て審査が行われております。
開催時間ですが、おおむね十時から十七時でございまして、場合によっては若干超過したりということがあるわけですけれども、休憩時間をおおむね合計で一時間程度取っておりますから、実質の審議時間は約六時間ということになります。
原爆症認定の審査でございますけれども……

○小池晃君 いいです、もう。
六時間で二百五十七件ですね。一人当たり一分半にも満たないわけですよ。こういう時間で審査しているということは、結局、医療分科会での審査は事務局が作成した一覧表で審査して、そのまま承認あるいは却下というふうにしているんではないか。
例えば、今回のケースで見落としたような、添付されていた入市証明書とか申請者の陳述書をやっぱり一人一人に当たって審査員がチェックしていたら、こんな時間でできるわけがないわけですよ。逆に言えば、そういう審査しているから見落としが起こったんじゃないですか。どうですか、局長。

○政府参考人(佐藤敏信君) 私も十六年前に直接の担当をしておりましたけれども、そのときの経験も踏まえ、またさらに、最近の訴訟の結果等々も踏まえて申しますと、原爆症認定の審査というのは医療分科会の審議だけではなくて、先生から御批判を浴びるかもしれませんけれども、事務的にも十分に審査をいたしまして、必要に応じて都道府県等に照会を掛けて、事務の不備がないかどうか不足資料等を整えますし、また、必要に応じて現在では法律を専門とする委員が審査案件の確認を行うということでございまして、その上で、医療分科会に設置されました六つの審査部会で審査を行う案件もあり、分科会での審議時間それのみならず、その前後に十分に時間を掛けているものと承知しております。

○小池晃君 その事務的な審査が大問題なんです。
後でそのことは私、問題にしたいと思うんですが。しかし、実際にこれだけの、六時間で二百五十七件の審査をする中で、私は審査委員が一人一人の生の声をちゃんと聞いて審査をするということにならない、なるはずがないと、こんなやり方では。審査方針に何と書いてあるかというと、認定の判断を行うに当たっては、積極的に認定を行うために申請者から可能な限り客観的資料を求めることとする。審査に当たっては、被爆者援護法の精神にのっとり、より被爆者救済の立場に立ち、被爆実態に一層即したものとするとなっているわけですね。これが審査方針なんですよ。
局長、しかし実際には、岡山の事案でいえば見落としているわけでしょう。ということは、これは審査方針が求める審査になっていなかったということは、これは事実としてお認めになりますね。

○政府参考人(佐藤敏信君) 一般論でお答えをすることになりますけれども、多くの申請に対しましてできる限り早くお答えを返してあげる、つまり迅速に審査をするという視点、それのみならず、やっぱり多方面から御検討をいただくという観点から、できる限りの範囲で審査に十分な時間と手間を掛けて対応しているものと承知しております。

○小池晃君 早かったら間違っていいんですか。
早かったら見落としていいんですか。それで人生変わるんですよ。そんな考え方でやっているから、やっぱり被爆者の実態に応える、この審査の方針で言っていることと全く違う審査になっているじゃないですか。これでいいのかと私、言っているんですよ。
そもそも、こんなことで対応できなくなるような審査に私は構造的な問題があると思います。先ほど事務が事前にチェックをしているとおっしゃいましたが、そのことをちょっと聞きたいんですが、大臣はこの間の答弁で、申請書類の書式を変えて入市の状況を含むという、申請書類の書式を変えたんだとおっしゃいました。確かに変わっています。入市の状況も含むということが申請書類の項目に入りました。今日お配りした資料の一枚目にあります。
これは、その新しい審査様式で認定申請した広島で被爆した川田義男さんのケースです。入市状況について、これ、別紙のとおりということで、川田さんは、右側に別紙に書いてありますが、八月七日に自転車で御幸橋を渡って日赤病院辺りまで行った記憶があるというふうに記載をされております。それから、その二枚目の被爆者手帳の認定の交付の申請書、これはそれ以前に提出されたものですが、よりリアルに、八月七日にどういうことがあったのかということを克明につづっておられるわけですね。
御幸橋というのは爆心地まで二・二キロです。
日赤病院は一・五キロです。そして、川田さんは膀胱がんの治療をされていたわけです。原爆投下から百時間以内に爆心地から約二キロ以内に入市した悪性腫瘍については積極的に認定すると、これが新しい審査の方針ですよね。だとすれば、川田さんのケースというのは、これは御本人の言っていることに照らせば当然認定されるべきケース。
ところが、却下されているわけです。なぜ却下されたのか。事前の事務のチェックなんですよ。
三枚目に、実際に分科会に出されている一覧表があります。これ、ほかの方はちょっとプライバシーのことがあるので消しておりますが、川田さんのところだけ残していますが、川田さんのところは入市状況というところが空白になっているわけです。書かれていないわけですよ。本人の主張、全く記載されていないわけですよ。
局長、事務的なチェックによって事前に書類を見て、こういう一覧表を作って、入市状況のところに何も書かれていなかったらば、これは認定されるはずがないじゃないですか。こういうことをやっているから救うべき人が救われていないという実態があるんじゃないですか。これが、審査委員にきちんと客観的な資料を提供する厚労省の担当事務局としての役割を果たしたと言えるんですか。

○政府参考人(佐藤敏信君) 一般論で申し上げますと、この認定に当たりましては、被爆時の状況につきましては、被爆者健康手帳がありますから、被爆者健康手帳の状況をまずよく見るということからスタートをいたしまして、更にその上で、今議員からお話のありましたように、入市に当たってとりわけ特別の状況があればそれも書いていただくというようなことで被爆の状況は判定をしているということになります。
それから、先ほど、余り詳しく申し上げませんでしたけれども、御提示いただいている岡山地裁判決の事案について具体的に申しますと、原告の被爆者健康手帳においては、直爆のみが、五キロというのみが記載されており、この健康手帳の方に入市の事実が一切書かれていなかったということがありますし、申請時から異議申立て時にも原告自身は、これは項目欄がなかったということなのかもしれませんけれども、入市についての御主張がなかったといった特殊な事情があったことも事実であるということを御理解いただきたいと思います。

○小池晃君 国家賠償請求認められて、控訴しなかった事案について、今更こんなところで弁解しちゃ駄目だよ。とんでもない答弁だよ、今のは。
じゃ、あなた、おわび状を送ったと言ったけれども、おわびの気持ち全然ないじゃないですか。おかしいよ、これ。
大臣、担当部局がこんな態度だからやはりきちっとした認定なんかできないんじゃないんですか。
しかも、この川田さんの場合は、いろいろ言うけれども、そういった事実が全く書かれていないわけですよ、入市状況のところに。わざわざ厚生労働省は東京都に問合せをしているわけです、この事案については。東京都は、交付申請書には入市の事実を記述しており、入市の事実を否定するものではないという回答を厚労省に出しているわけです。東京都が入市の事実を否定するものではないという回答をしているにもかかわらず、そして本人は入市を克明に書いたにもかかわらず、実際にこの申請書類の入市状況のところには書かれていなかったらば、これ何のための審査かということになるじゃないですか。大臣、これが実態なんですよ。こんなことでいいんだろうかと私は思うんですよ。
川田義男さんは、却下処分に対する異議申立てを行いましたが、今年四月八日に、田村大臣、あなたの名前で異議申立ての棄却の処分をしています。川田さんはその翌日、四月九日に亡くなられているんです。本当にどんなに無念の思いだったろうかと思う。
今日の資料の四枚目に、これは新しい審査方針になる前の話ではありますが、審査委員を務めたことのある元広島県医師会長の碓井静照さんが語っておられます。こう言っているんです。「申請書には、家族を失ったことや、脱毛や下痢に苦しんだ当時の出来事、その後の生活や思いが細かく書かれている。申請というより訴え。字が書けない人は絵を描いたり、本当に読んでいて胸が詰まった。でも審査委員はそういうことに関係なく、被曝線量と疾病名だけを根拠に機械的に振り分ける。振り落とされた人を何とかしようと、一人で粘ったりしてはみましたが、早ければ一分、結果的に認定される人でも五分で審査せざるを得ない状態が非常につらかった。」と。
この、こういう訴えも受けて、その後いろんな運動もあって、議論もあって、政府もこの問題では新しい審査の方針作りました。この新しい審査の方針では、申請者に係る被曝線量、既往歴、環境因子、生活歴などを総合的に勘案して、個別にその起因性を総合的に判断するとしているわけです。ところが、大臣、今私指摘をしてきましたけれども、現状の審査というのは、この新しい審査の方針に照らして、きちっと一人一人の実態を拾い上げるものになっているんだろうかと、私、大変疑問に思う。結局、やっぱり今の審査の状況も碓井先生が嘆かれた当時と基本的には変わっていない状況なんじゃないですか。大臣、このままでいいと思いますか。
大臣、大臣ですよ、大臣です。

○国務大臣(田村憲久君) 基本的には申請時の資料、こういうものをしっかりとチェックしなきゃいけないわけでありますが、足らないものに関しましては、地方自治体通じていろいろな資料を整えて審議に提出をするということでありまして、これはちょうど今から七年前の新聞記事でありますが、先ほど来、話がありますとおり、平成二十年の四月に体制を変えたということでありまして、法律の専門家の方々に入市の有無、それから被爆の状況等の確認をしていただく、さらには医療分科会の下に審査部会というものをつくって、分科会の審議は審議でやりますが、審査会で審査もやってしっかりと対応していくということでございますから、この頃よりかは体制はしっかりと整備されてきておるというふうに考えます。
いずれにいたしましても、しっかりとした審査、審議ができるようにこれからも努力してまいりたいと考えております。

○小池晃君 この頃よりはって、これは碓井先生の言っている頃とは審査の方針も違うわけですから、それは当然だと思います。
しかし、現実に今起こっている状態、変わっていないんではないかと。だって、大臣いろいろおっしゃるけれども、きちっと情報が提供されていないじゃないですか、審査委員に。しかも、それだけの時間が、審査の時間が保障されていないじゃないですか。こういうやり方で審査方針が言っているような客観的な情報をできるだけ集めて積極的に認定すると、そういう審査ができるような状況にあるんですかと私聞いているんです。
実際に、だって見てくださいよ。ブランクになっているわけです、入市状況というのは、一覧表では。これで判断したらば、入市したということを受け止めないまま審査するということになってしまうじゃないですか。これでいいんですかと私言っているんです。

○政府参考人(佐藤敏信君) 繰り返しになりますけれども、現在でも被爆時の状況については被爆者健康手帳で確認をしますし、また申請のときの交付申請書の中も確認をするということをやっております。また、申請の内容の不備についても事務局、事務局だけではとおっしゃいますけれども、都道府県等自治体にも問合せをして、そういう形で書類を整理をして、そして審査会に提出をするというスタイルを取っておりまして、こういう、間違いというふうに言えるかどうか分かりませんけれども、そういうものがないように今後とも審査体制の充実に努めてまいりたいと考えます。

○小池晃君 間違いと言えるかどうか分からないって、まさか岡山地裁のことを間違いと言えるかどうか分からないと言ったんですか。あれは間違いでしょう、あれはそうでしょう。大臣うなずいているからもういいけれども。
きちっとやっていると言うけれども、実際に提供するべき情報が提供されていないということを私言っているわけですよ。これでいいんだろうかと。だから、事務方の事前のチェックでちゃんと審査委員に届くべき情報すら届いていないというのが実態じゃないですかと。それはそうでしょう、これだけの件数を短時間でやらなきゃいけないという仕組みにしておいたらこうなるでしょうと私言っているわけです。
一点確認しますが、新しい審査の方針では、被爆者救済及び審査の迅速化の見地から、現在の科学的知見として放射線被曝による健康影響を肯定できる範囲に加え、放射線被曝による健康影響が必ずしも明らかではない範囲も含め積極的認定の範囲を設定するとしています。これ大事な考え方だと思いますが、確認しますが、イエスかノーかで答えてください。これは被爆者援護法に基づいた考え方ですね。

○政府参考人(佐藤敏信君) そのとおりでございます。

○小池晃君 大臣、被爆者高齢化が進んでいるわけです。被爆当時の状況の証言というのは本当に困難になりつつあるわけです。それから、比較的若い被爆者でいうと、被爆した当時非常に小さい子供でしたからやっぱり覚えていないという実態があるわけです。これも証明が困難になっている。
ところが、今の原爆症の認定行政というのは、被爆時の克明な証明を求めるようなやり方で、少しでも条件を満たさないとどんどん切り捨てるということをやっている。これが司法の場では次から次へと覆されているわけですよ。いつまでこんなことを続けていいのか。
今日は、資料の最後に、被団協が提案している新しい原爆症の認定制度といいますか、被爆者支援の在り方についての提言まとめたものを、これ厚労省が会議に提出したものを、分かりやすくまとめられているのでこれをお示ししていますが、被団協は、現行の認定制度を廃止をして、被爆者手帳の所持者に現行の健康管理手当相当額の被爆者手当を支給して、放射線起因性が認められている疾患に限って段階的に区分を設けて手当を支給すると。今は認定されれば医療特別手当、満額出るわけですが、この制度では段階的支給になるわけですね。だから、結局、今の手当よりも減る人も出るわけです。でも、被団協は、今のような認定制度で切り捨てる、こういう事態を変えたいということで提言しているわけですよ。
私、政治の決断が求められている問題だと思う。
これだけやっぱり切迫している、高齢化している、司法との乖離も進んでいる。やっぱり被団協の提案というのは、これは事態を打開する中身だと思います。党派を超えて、これは本当に政治のイニシアチブで、大臣、一歩前に進めるべきじゃないですか。新しい制度をつくるときじゃないですか。
いかがですか。

○国務大臣(田村憲久君) この認定制度でありますけれども、いろんな御意見がある中で、平成二十二年から三年間掛けて検討会をお開きをいただいて、昨年の十二月に方向を出していただいたわけであります。
それが審査の新しい方針であるわけでありますけれども、十二月の検討会、昨年の……

○委員長(石井みどり君) 時間を過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。

○国務大臣(田村憲久君) 済みません。
この放射線の起因性の問題でありますが、これを、要は、個別の認定に当たってこれを要件とするということが、結果的に他の戦争被害とこの原爆の被害の違いなんだというところを、国民的な理解も含めて示す上ではやはり必要であるというような形の結論を得たわけでございまして、この方針という中においてここを外すというのはやはり難しいというふうに考えております。

○小池晃君 援護法の改正も含めて、私は、これ党派を超えて本当に解決すべき課題だということを全会派の皆さんに申し上げたいと思います。
終わります。

閉じる

資料

ご意見・ご要望