「赤旗」2015年7月7日付
年金個人情報の流出問題で、実際には情報流出の該当者だったにもかかわらず、日本年金機構から「あなたの情報は漏れていない」と虚偽の説明を受けていた人が数百人に上る可能性があることが6日、分かりました。
一部マスコミで報道されたのを受けて、日本共産党の小池晃参院議員が、同機構の薄井康紀副理事長に問いただしたところ、「事実です。数や原因は不明で、調査中です」と答え、虚偽の回答をしていたことを認めました。
機構は、流出問題を公表した6月1日以降、専用電話などで情報流出の該当者であるかどうかについて問い合わせに応じてきました。その際、「あなたの情報は流出していません」と回答した人のなかに実際には流出していた人がいたことが判明しました。機構は説明を間違った人の自宅を順次、訪問して謝罪していますが、いっさい公表していません。
小池氏は、「すでに訪問もやっている。先週木曜日には参院の厚生労働委員会で年金問題の審議があったが、その時点で分かっていたのではないか」と指摘。薄井氏は「いつの時点で分かったのかは不明です」とのべるにとどまりました。
小池氏は「判明した時点で記者会見するなりして国民に説明すべきだった。それをやらずに内部処理ですませようとしたことは大問題だ」とのべ、国民が納得できる十分な説明と流出問題の全容公表を求めました。