2015年6月16日
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
前回の委員会で、五月二十九日にインターネットを遮断していたというふうに我々聞いていたので、もう全部遮断していたと思っていたら、六月四日までメールやっていたということでびっくりしたわけですが、そこからまず聞きたいんですけど、厚労省、年金機構の経過説明文書では、五月二十二日には特定の地域ブロック本部のインターネット接続を遮断、同じく二十三日には十九台のPCがある部署のネット接続を遮断とありますけど、これ理事長、確認ですが、いずれの場合も六月四日までこれは全部メールはやっていた、送受信していたということですね。
○参考人(水島藤一郎君) これは、いずれも統合ネットワークを通じたインターネットとの接続を遮断したということでございまして、メールは維持をしておりました。
○小池晃君 先ほど水島参考人は、一定のリスクがあるので排除するために遮断したというふうにおっしゃったし、西本参考人からも、NISCの方からも、技術的には、それは流出する可能性がメール回線もあったということがありました。
遮断されていなかったメール送受信専用回線を通じて機構LANシステムからの情報が流出する可能性は、これはゼロではないということですね。これ確認です。
○参考人(水島藤一郎君) 基本的には大量の通信を行える回線ではございませんし、かつ、この回線を通じて外部に情報を送る場合には、CCで必ず上司を指定しなければならないというルールになっております。なおかつ、暗号化が行われておりまして、事後にパスワードを人の手で送るという仕組みになっております。したがいまして、このルートでの情報流出は基本的には考えられないというふうに思っております。
○小池晃君 いや、技術的には可能だって先ほどそういう話もあったし、参考人自ら、一定のリスクがあるので遮断したと。考えられないんだったら何で遮断したんですかという話になりますよ。これ、可能性はあるから遮断したんでしょう。どうなんですか。
○参考人(水島藤一郎君) 情報が流出するリスクはほとんど考えられないというふうに思っているということを申し上げております。
○小池晃君 おかしいです。先ほどとちょっと説明違う。こんなんじゃ駄目だと思いますよ。だって、可能性はあるわけでしょう。だって、そう言ったじゃないですか、リスクがあるから遮断したと、そういうことですね。
○参考人(水島藤一郎君) 情報流出のリスクはないというふうに考えております。ただ、入ってくるリスクというのは完全には排除できないという面はあるということです。
○小池晃君 これ、ちょっと違うんじゃない、答弁違うんじゃない、これ。
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○参考人(水島藤一郎君) まず……
○小池晃君 簡潔にお願いします。
○参考人(水島藤一郎君) 基幹システムから情報流出のおそれはございません。
○小池晃君 そんなのは分かっています。
○参考人(水島藤一郎君) はい。それから、メール回線を通じて全くリスクがないかというと、そういうこともございません。極めて小さいリスクではございますが、その可能性は否定はできません。
○小池晃君 内閣官房サイバーセキュリティセンターを所管する内閣官房に聞きますが、NISCから不正な通信が止まったという連絡があったんで、五月八日、初期対応ですね、それで不正な通信がないということでどうも安心した面があるように思うんですが、これは技術的なことをお聞きしますけれども、ウイルスによっては感染したPCの周りだけに広がる、あるいは乗っ取られた後は正常な通信として発信する、そういったものもあるのではないかと思うんですね。そうした場合は、NISCではこれは検知できないということもあり得るということですね。技術的な質問です。
○政府参考人(谷脇康彦君) 五月八日に私ども不審な通信を検知したわけでございますけれども、それ以降、このときに対処をいたしまして一旦不審な通信が止まりましたけれども、それ以降も継続的にこの厚生労働省のGSOCセンサーを監視をしております。結論から申し上げますと、不審な通信であるという認知できる場合と、それから技術的に情報量が非常に少ない通信が発生して認知できないような場合、これは正直ございます。そういった意味では委員の御指摘のとおりでございます。
○小池晃君 西本参考人にお伺いしたいと思うんですけど、もう一つ、その五月八日の対応の後の問題で、これは年金機構が依頼したウイルス対策ソフト開発会社、ここが五月十五日に、新種ウイルスは外部に情報を漏えいするタイプではないという解析結果を出しているわけです。どうも先ほどからの議論を聞いていると、厚労省というか年金機構の方はそれで安心しちゃった面があるように、お聞きになっていて分かると思うんですね。
こういう対応というのは、これ妥当なものだったのか。この外部に漏えいするものではないという解析結果も含めて、専門家としての御意見をお聞かせください。
○参考人(西本逸郎君) まず、私は全体の構成を知らないですし、一般論でお話をしますが、まずは感染元の外部に通信をしているものが本当の遠隔操作をしているかどうかというのを確定はその時点ではできないはずです。ほかのパソコンも感染している可能性があるので、それでセキュリティーの目線からすると全部を遮断すべきだという部分を言っているわけですので、今回このウイルス対策ベンダーの方がどのパソコンを解析したかというのは私自身は分かりません。ですので、ひょっとすると本丸のパソコンを解析していない可能性もあろうかとは思います。
○小池晃君 年金機構の説明では、受信したPC一台を送って解析してもらっているようですから、そういう可能性はあると思うんですね。だから、この判断がやっぱり問われるだろうというふうに思うんです。
年金機構に聞きますが、この外部に情報を漏えいするタイプではないと解析したウイルス除去会社、これどこですか。直接契約しているんですか。
○参考人(水島藤一郎君) この会社は、私ども運用委託会社との間の契約でございまして、私どもと直の契約ではございません。
○小池晃君 NTTデータからの再委託ということですか。
○参考人(水島藤一郎君) さようでございます。
○小池晃君 これ、社会保険庁の議論があった国会、二〇〇七年五月の衆議院厚生労働委員会で、柳澤大臣はこう言っているんです。委託のまた再委託というようなことを許容しておったのでは大事な個人情報の保護ということをとても全うできるわけはない、これから先、社会保険庁の外部委託に当たっては、これは絶対に再委託は認めない、重大な決意を持ってこの面については臨んでいかなければならない。
大臣、こういう答弁しているんですよ、柳澤大臣は。個人情報保護のために再委託はしないと。こんなウイルス感染のおそれがある仕事を再委託しているわけですよ。直接契約していないんですよ、年金機構は。こんなことでいいんですか。これ、国会での答弁に照らしたって、全くこのやり方は問題じゃないですか。
大臣、このウイルス解析会社は再委託だという事実を知っていましたか。こういうこと許されると思いますか。柳澤大臣の答弁に照らして大問題じゃないですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 柳澤大臣の今の御発言は、私は承知をしておりませんでおりましたので。今御指摘のことでありますが、再委託をしているということは私は知っておりましたが、それの適否については検討してみたいと思います。
○小池晃君 これ大臣答弁ですよ。それで、再委託知っていた。これ問題じゃないですか。絶対やらないと重大な決意を持ってこの面に臨んでいかなければならない、答弁と全く違背しているじゃないですか。これ重大ですよ。これ責任問われると思いませんか。こんなことが許されるんですか。
止めてください。
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 失礼いたしました。
柳澤大臣の発言の趣旨も踏まえて、そのことの中身についても改めて確認をし、この契約がどうなっていたかということも確認をした上で、また御答弁申し上げたいというふうに思います。
○小池晃君 私は、柳澤大臣のこの答弁、委託のまた委託というようなことでは大事な個人情報の保護はとてもできないというのは、本当に真っ当な御議論だと思いますし、やっぱりこういう重大なウイルス解析を再委託という形でいいのかということは、これはこの後の経過はどうあれ、今回の事案でこういう対応でよかったのかというのはきちっとこれ検証しなきゃいけないというふうに思うんですね。
それから、五月十八、二十日にも不審メールを提供して解析依頼しているんですが、その結果はこの経過報告には出てこないんですよ。これらも外部に情報を漏えいするタイプではないと解析されたんですか、年金機構。
○参考人(水島藤一郎君) 五月十八日に複数のメールがございまして、十九日に警察にお届けしております。
この十八日からの事案に関しましては、一連の事案であるというふうに考えておりまして、現在この内容についてはまさに捜査中のものだというふうに思っております。したがいまして、その解析結果等については、開示を控えさせていただきたいと思います。
○小池晃君 いや、でも、これはそんなに細かいことを聞いているんじゃなくて、八日のメールは外部に情報を漏えいするタイプではないと解析したんだと、これはこう開示しているわけですよ。だったら、何で十八日、二十日のメールはそれ開示できないんですか。おかしいじゃないですか。
○参考人(水島藤一郎君) 五月八日に関しましては、五月八日のウイルスでございますが、これに関しましては抜線をして不正な通信が止まったと、それからウイルスを検知をして、ワクチンを開発をして装填したということでございます。ウイルス除去社からも情報を漏えいするタイプのものではないというふうに報告を受けておりまして(発言する者あり)したがいまして、したがいまして、その件に関しては一応決着、一定の決着をしている。
したがいまして、そこで、決着の根拠として申し上げているわけでございますが、十八日以降については、まさに今まだまだウイルスがいるかも分かりませんし、これについて対処中でございますので、捜査の点も含めて開示ができないということでございます。
○小池晃君 八日だって決着付いたわけじゃないと思うし、これを言えないというんだったら、本当にこの場で議論したってこれ真相解明なんかできないということになるんですよ。
もう一つ聞くけれども、五月十九日に高井戸署に相談していますが、これは五月八日の不審メールの件ですか、五月十八日の不審メールの件ですか、その両方ですか。
○参考人(水島藤一郎君) 一連の経過について御説明をいたしております。
○小池晃君 両方ということですね。
○参考人(水島藤一郎君) さようでございます。
○小池晃君 私は、ちょっと先ほどからの議論も聞いていても、やはり検証に必要な議論、捜査を隠れみのにして出さないというようなことじゃなくて、やっぱりきちっとそのための責任を年金機構にも厚労省にも求めたいというふうに思います。
続いて、厚労省が立ち上げた検証委員会について聞きたいんですが、事務局長は野村修也さんです。大臣はその野村修也さんをGPIFのガバナンス改革問題でも厚労省顧問に任命されています。
しかし、この野村さんという方は、大阪市の特別顧問として、二〇一二年に大阪市が職員に行った思想調査アンケート、これを担当されて、中労委は、昨年六月二十七日に大阪地労委の不当労働行為、この決定を支持して、大阪市の申立てを棄却して確定して橋下市長も謝罪しました。大阪地裁では、労働組合の参加についての調査が、これが憲法で保障された団結権の侵害に当たるとして、特定の政治家を応援する活動への参加の設問はプライバシーの侵害に当たるとして賠償を命じる判決が下っています。
大臣、こうした経過、もちろん御存じですよね。念のために確認をしたい。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、野村弁護士の中央労働委員会の関係での事案についての関係をお話がございましたが、個別の、これ民事訴訟も関わるような案件だというふうに聞いておりまして、その中身についてはお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○小池晃君 いや、そういうことを知っていて任命したのかと私は聞いたんですよ。知っていたんですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) この野村修也弁護士は、これまで年金記録問題検証委員会のメンバーでもあり、それから年金業務・組織再生会議委員でもあり、年金記録問題に関する特別チーム室長なども歴任をした、過去の年金事業に関しての問題の検証に何度も携わっていただいている、言ってみれば年金事業の専門家でもあるわけでございまして、私どもはこうした実績を見て日本年金機構不正アクセス事案検証委員会の事務局長をお願いしたということでございます。
○小池晃君 いや、だから、逆にそれだから、何で年金といったらいつもこの人しか出てこないんだろうというふうに思うんですよ。ちょっとやっぱり、それで、第三者的に公平にというけど、大臣と親密な関係にあるそうじゃないですか。こういう人で本当に公平公正な検証ができるんですかという疑問を私は持つんですけど、これ本当にこの人、事務局長にふさわしいというふうにお考えなんでしょうか。
私は、第三者というのであれば、それこそ総務省の年金業務監視委員会が今あれば、これが立派に機能したと思うんですよ。厚労省の中に置くんじゃなくて、やっぱり外に置いて、そして独立した機関として検証すべきだったんじゃないですか。
郷原参考人、やっぱり今、この総務省の監視委員会があれば、私は大きな役割を果たせたと思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(郷原信郎君) 残念ながら、我々、年金業務監視委員会では情報セキュリティーの問題そのものは扱っておりませんでしたので、今回の問題について何か防止策が提言できたかといったら、それはまた別の問題だとは思います。
しかし、確かに、私、昨年の三月、年金業務監視委員会が廃止される頃に、まだまだ現状は外部からの監視をやめていいような状況じゃないんじゃないかということを強く訴えていました。総務大臣にも意見具申をしました。
なぜそう考えたかと申しますと、年金業務監視委員会の四年間の間に、先ほど申しましたようにいろんな案件を取り上げました。そして、いろんな案件を取り上げて、機構の業務、そして厚労省の対応などについての問題の指摘をするたびに、現状は全然良くなっていないという認識を持たざるを得なかったからです。
特に大きな問題となりましたあの運用三号問題について、もう一つ大きな問題になった時効特例給付の問題について、これも当初は全く問題ないというふうに厚労省、機構の方が言っていた問題を、我々徹底的に委員会の場で追及しました。最終的には、外部者中心の調査委員会を立ち上げて、その結果に基づいて、機構も問題であったことを認め、厚労省でも処分まで行われました。
その調査結果に基づいて、機構、厚労省から報告を受けた年金業務監視委員会の場で、水島理事長が、まだ就任されたばっかりだったんですが、こういうふうに言われています。これが極めて本質的な問題だというふうに私は認識をしておりますが、この問題に限らず、機構組織の底流に流れる根本的な問題であります。すなわち、国民の年金権を守るという基本的な責任感、使命感、組織全体に徹底できていなかったということが、本件の最大の問題であるというふうに考えております。一昨年の四月の段階で、水島理事長もそういう問題意識を持たざるを得なかった状況だったわけです。
やはり、そういう問題意識に基づいて外部から本当に遠慮会釈なく徹底的に問題を指摘するという委員会の存在があったら、今回の問題について対応の在り方が変わっていたんじゃないかというふうに思っております。
○小池晃君 私もおっしゃるとおりではないかなと思いますし、野村修也さんというのは、社会保険庁改革、今の年金機構をつくるときの議論からずっと関わってきた方なんですよ。やっぱり、そういう意味では、こういう方が本当にふさわしいんだろうかと、私は大変疑問に思います。
この検証委員会で本当にこの事態がきちんと解明されるんだろうかということは、大変これから、それこそ監視をしていかなければいけないなとい
うふうに思うんですね。
それで、日本年金機構の実態についてもお聞きしたいんですが、一貫して正職員を減らし続けて、有期契約職員、雇い止めを繰り返してきて、一年契約、四回更新上限を理由にして、昨年は無期転換を求める職員、千八百人雇い止めにしている。千八百人雇い止めにして、今年四月一日には、昨年の前倒し分も含めて千九百人、有期職員を採用しているんですね。
機構に聞きますが、今年度末に更新上限を迎える方は何人ですか。
○参考人(水島藤一郎君) 二十七年度末まで勤務した場合に、契約更新回数が上限を迎える有期雇用職員の数については、平成二十七年四月一日時点で約千三百人でございます。
自己都合退職をする方などもいらっしゃいますので、現時点で正確な人数を申し上げることは困難でございます。
○小池晃君 毎年千人超える、二千人近い年もある、そういった形で雇い止めをして新しい職員を次々入れていく。こういう中で、本当に熟練度合い、士気、情報管理の厳格化、できるんだろうかと。私は、大変これ重大な問題ではないかなというふうに思うんですね。
それから、機構の基幹業務まで大量の業務委託をやっています。戸別訪問業務が委託された日立トリプルウィンというところから求人票が出ておりまして、それ見ますと、仕事については、一日三十件から四十件の訪問をやる、制度説明、納付督促、免除、猶予等の勧奨業務、契約期間は五月募集で今年九月末まで、僅か四か月の短期雇用です。募集五人で、四か月契約して、一日三十件、月二十日とすると、五人で一万二千件、こうした大量の情報が短期雇用の民間請負会社の労働者のところで管理されている。こういう業務請負の実態がある。
機構としては、これで個人情報管理、問題ないというふうに思われますか。
○参考人(水島藤一郎君) 個人情報の管理につきましては、正規、非正規職員にかかわらず、日本年金機構法第二十五条におきまして役職員の秘密保持義務が課されております。また、研修において、情報セキュリティーや個人情報保護について、正規、非正規職員にかかわらず、全職員に対して、新規採用時及び年一回以上、研修を実施いたしております。
加えまして、正規職員が定年や自己都合により退職する場合や、有期雇用職員が雇用契約期間満了等により退職する場合には、職務上知り得た個人情報は退職後も守秘し厳守する旨記載した退職願や承諾書を提出させまして、個人情報保護を徹底しているところでございます。
○小池晃君 厳正にやっているんだというけれども、再委託は絶対に認めないと言っていたものをやっていたりするわけでしょう。だから、私は、こういう実態も含めて検討しなければ、やっぱり根本的な問題は解決しないのではないかと思うんです。
郷原参考人に伺いますが、総務省の監視委員会でもこのアウトソーシングの問題は話題になったと、いろんな問題事例も発生して議論されたと聞いています。どういう問題があるとお考えか、お聞かせください。
○参考人(郷原信郎君) アウトソーシングが随分大幅に拡大しているという問題、それによって本当に年金業務に関して知恵をちゃんと持っている職員が少なくなっているんじゃないかという問題は、一般論的な見地ではありますけれども、年金業務監視委員会で再三指摘してまいりました。
そういう状況の中で、何か問題が起きたときに、こういう問題が起きないように現場に重要な事項をどうやって伝えていくんだと、そして、こういうことが起こらないようにするためにどうするんだというときに、今、水島理事長がおっしゃったような話が出てくるわけです。恐らく事務方が作られたんだと思いますけれども、要するに建前、こういう義務が課せられています、こういうことになっています、ですから大丈夫ですというような話なんですけれども、実際は全然大丈夫じゃないということの連続だったというふうに私は記憶しております。
○小池晃君 そういう中で、機構の中の職員の意識調査、今日お配りしていますけれども、今の業務に満足していますかという問いに、五年前の満足二五・二%が今年一六%に減っている。不満、やや不満が一八・五%から二四・九%と逆転しています。自分の業務がお客様のためになっているという人も四八・九%から三五・二%に、働き続けたいという人もどんどん減っています。それから、障害年金業務では、従事している期間が三年以内という人が圧倒的なんですね。自由記載欄にも、増加する業務に対して派遣や委託に頼り過ぎ、業務量が増加している中で見合った人員配置を求める、有期職員でなく正規職員の増員が必要だと。
大臣、やっぱり、この根本的なやっぱり年金機構の今のアウトソーシングの実態あるいは非正規雇用の実態、こうしたことも含めて、今回の事例を踏まえて徹底的に見直すべきじゃないですか。いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 人事管理の方針については一定の配慮を、この雇用の安定ということに関しても、例えば無期雇用に転換をするとか、正規職員もできるだけ採るというようなことをやってきたというようには聞いておりますけれども、先ほど来申し上げているように、この監督の強化ということは私どもとしても全般的にしっかりやっていかなきゃいけないということは、今回の例えばパスワードを掛けないとか、いろんなことが分かってきているわけでありますので、今、審議官クラスをヘッドに実態を改めて調べに行っているわけでありまして、今の人事政策については、これは当然、業務の効率化とかコスト削減の見地から外部委託をやっているんだろうというふうに私は理解をしておりますけれども、しかし、それらも含めて、今回、士気をどう上げていくか、セキュリティー意識もどう上げていくか、こういうようなことも含めてしっかりと監督を強化していかなきゃいけないというふうに思います。
○小池晃君 終わります。