日本共産党 書記局長参議院議員
小池 晃

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トランプ関税 協定違反 小池氏「毅然と臨め」 参院財金委

2025年04月01日

赤旗2025年4月1日付

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(写真)質問する小池晃書記局長=31日、参院財金委

 日本共産党の小池晃書記局長は31日、参院財政金融委員会で、トランプ米大統領が発表した自動車と同部品への25%の関税は日米貿易協定違反だと指摘し、米国の理不尽な要求に毅然(きぜん)とした態度で臨むよう政府に迫りました。

 

 小池氏は、トランプ大統領が5年前に日本の自動車や同部品に追加関税は課さないと確約しており、石破茂首相も「貿易協定に反するという見解も首肯し得る」と述べたとし、「どう対応するのか」と質問。加藤勝信財務相は「関係省庁と連携しながらしっかりとした対応に取り組む」と応じました。

 

 小池氏は「アメリカが先頭に立って進めてきた自由貿易路線が破綻したからと、いきなり25%の関税を突きつけるやり方は理不尽すぎる」と主張。加藤財務相も「私自身としては疑問なしとはしない」と答えました。

 

 小池氏は、2月の日米首脳会談で液化天然ガス(LNG)の輸入拡大を合意した石破政権に対し「人類的課題である気候危機の打開に背を向けてパリ協定から離脱したトランプ政権の対応を容認するものだ」と指摘。さらに、政府が非関税障壁の見直しまで検討を始めたとし、「トランプ政権にさらに貢ぎ物を差し出すのか」と批判しました。加藤財務相は「やり合ってお互いシュリンク(萎縮)しては意味がないし、一方的に譲歩することもあり得ない」と述べました。

 

 小池氏は「国連憲章も国際法も踏みにじって国際的な合意も平気でほごにするような政権に、いつまでもついていくのか。対米追従の政治は見直すべきだ」と主張しました。

速記録を読む

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 関税定率法の改正については、必要な措置ですので、賛成いたします。
 税関職員について聞きます。
 昨年十月、関税・外国為替等審議会関税分科会では、越境電子商取引の拡大に伴って輸入許可件数が大幅に増加しているというふうに報道、報告されております。
 航空貨物、海上貨物について、二〇一八年と二三年の比較では何倍になったとされておりますか。
○政府参考人(高村泰夫君) 航空貨物の輸入件数につきましては、二〇二三年は約一億三千万件で、二〇一八年と比較して約三・七倍となっております。
 海上貨物の輸入件数については、二〇二三年は約一千万件で、二〇一八年と比較して約二・三倍となっております。
○小池晃君 配付もいたしました(資料①)が、実態としては、非常に業務量増加しているけれども、定員はほとんど増えていないと。
 昨年の委員会で、私、質問して、鈴木前大臣は、税関職員の負担が増加していると、指摘のとおり更なる人員確保など必要な体制整備を図ると答弁されました。
 税関の職場の実態、現場の実態は、全国税関労働組合によりますと、税関職員のうち千四百五十名開示請求したところ、二〇二三年七月から二四年六月までの間で、超過勤務が過労死ラインの月八十時間以上が百八十三名、そのうち百時間以上が四十六名なんですね。
 大臣、水際で国を守る使命を持って、誇りを持って働いている税関職員、定員増を図るべきではありませんか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今説明をさせていただきましたように、税関取り巻く環境、大きく変わってきております。
 越境電子商取引の拡大に伴う輸入件数の増加、また経済安全保障上の脅威の高まりを受けた輸出貨物への対応の厳格化、訪日外国人旅行者数の増加、さらには不正薬物押収品の高止まりや密輸手口の巧妙化など、近年取り巻く環境は大きく変化しており、税関に求められる役割は一層高まっております。そうした中で、こうした多くの課題に対処する税関職員の負担も御指摘のように増加しているところであります。
 このため、AI等の先端技術を活用するなど、税関職員のDXの推進等に取り組むことで、税関職員の負担軽減や税関業務の更なる高度化、効率化を図るとともに、令和七年度予算において、人員面での体制整備を図るということで、予算上五十五人の増員を計上するなどしているところでございます。
 今後とも、税関業務の見直し、効率化等を一層進めるとともに、税関に求められる役割を果たすため、必要な定員の確保を含む体制の整備に最大限努め、また、税関業務に当たっていただいておられる職員の方々がその職務にしっかりと取り組んでいただける環境の整備に努力をしてまいります。
○小池晃君 昨年、鈴木大臣も、八十名増員したというふうに答弁されたんですけど、令和六年度ですね、実際には、もうその前年末に期限が切れた四十八名といって、その差し引くと三十二名だったんですね。今年も、五十五名って今おっしゃいましたが、実質は四十五名増だと聞いております。
 やっぱり多くの職場ぎりぎりでやっているわけで、定員削減ありきの合理化計画はやめて、抜本的な増員をすべきだということを申し上げておきます。
 外務省に聞きます。
 トランプ米大統領が発表した自動車と自動車部品に二五%の関税を掛けるという措置は、日米貿易協定違反ではありませんか。
○政府参考人(林誠君) お答え申し上げます。
 日米貿易協定との整合性につきまして断定的に申し上げることは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、今般、米国政府が自動車、自動車部品に対する関税措置を日本も含む、含める形で発表したこと、これは極めて遺憾であると考えております。
○小池晃君 いや、私は断定的に言えると思いますよ。だって、これトランプ大統領は、日本の自動車や部品に追加関税課さないというふうに五年半前に確約しているわけですから。石破首相も、貿易協定に反するという見解も首肯し得ると予算委員会で述べました。
 大臣、これ遺憾であると、極めて遺憾であるとおっしゃいましたけど、これ貿易協定違反でしょう。どう対応されるんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、二〇一九年九月の日米共同声明において、両国は、協定が誠実に履行されている間、両協定及び本共同声明の精神に反する行動を取らないと明記をしているところでありまして、これが日本の自動車、自動車部品に対して米国が追加関税を課さないという趣旨であることは、当時の首脳会談において安倍総理からトランプ大統領に明確に確認されているものと承知をしております。
 こうした点も踏まえて、米国政府には、我が国からこれまで様々なレベルで我が国の懸念を表明するとともに、我が国が対象の措置となるべきではない旨申し入れ、また、今般の発表を受けて、改めて今般の措置がこうした経緯に照らしても極めて遺憾であり、措置の対象から日本を除外するよう強く申し入れているところであります。
 我々としては、石破総理からも、あらゆる選択肢が検討の対象との発言があったところであり、関係省庁とも連携しながら、しっかりとした対応を取り組んでいきたいというふうに考えております。
 なお、日米貿易協定違反であるかどうか、これは外務省の方で今答弁させていただいたので、私どもとしては、その答弁を踏まえて対応させていただきたいと思います。
○小池晃君 総理は、協定違反という見解も首肯し得ると言っているんですからね。これ、どう見たってこれは協定違反だ。
 そもそも自由貿易というのは、これは新自由主義のメインスローガンだったわけですよ。アメリカはその旗頭だったわけですよ。NAFTA、北米自由貿易協定、これやってきた。これが世界の先駆けになったわけでしょう。そうした路線やってきたのに、私たちは、経済主権、食料主権は大事だから、関税の撤廃、反対してきましたよ。でも、やっぱりアメリカがその先頭に立って進めてきた自由貿易路線ですよ。それがなかなかうまくいかなくなったんだといって、これを、ツケを他国に押し付ける。で、いきなり二五%。
 大臣、こういうやり方、いきなり二五%の関税を突き付けるようなやり方というのは、これどう考えたって理不尽過ぎると思いませんか。率直な御意見をお伺いしたい。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどの日米貿易協定違反の関係でいえば、やっぱり今回の措置は、日米貿易協定及び日米の共同声明の精神に鑑みれば、私自身として疑問なしとはしないというふうには考えております。
 その上で、一連のこの関税対策、関税措置が発表してきているところでありますが、今般の自動車等に対する関税措置を含め、米国による広範な貿易制限措置は、日米両国の経済関係、ひいては世界経済や多角的貿易体制全体等に大きな影響を及ぼしかねないと懸念をしているところであります。
 総理からも改めて先ほど申し上げた指示が出てきておりますので、それにのっとって的確な対応をしていきたいと考えています。
○小池晃君 これまで石破政権は、トランプ氏との個人的な信頼関係を構築するとか、あるいは、関税措置を回避するために対米投資を一兆ドルに引き上げると約束してきたけど、何の役目も果たしてこなかったということですよね、これ。LNGの輸入拡大まで合意をしているわけですよ。これ、トランプ政権は、人類的課題である気候危機の打開にも背を向けてパリ協定から離脱した。こうしたトランプ政権の対応を容認し、へつらうものだと私は思います。
 資源エネルギー庁に聞きますが、二〇二三年度LNG輸入量と対前年度からの増減幾らか、そのうち外―外取引量、すなわち海外への転売量と対前年度からの増減は幾らでしょうか。
○政府参考人(和久田肇君) お答え申し上げます。
 日本の二〇二三年度のLNG輸入量は約六千四百八十九万トンでございまして、前年度と比べて約八%減少してございます。また、日本企業が取り扱うLNGのうちに国内需要向けではない国外に向けられるLNG取引、いわゆる外―外取引の量は、二〇二三年度は約三千八百二十五万トンでございまして、前年度と比べて約二一%増加してございます。
○小池晃君 結局、今お配りしましたように、資料にあるように(資料②)、国内で実際に使った量の半分を海外に転売しているわけですね。その比率増えているわけですよ。
 こうしたことやっていたら、結局、アメリカからLNGを輸入しても、もうアラスカの割高なLNGをつかませるだけで、海外に転売する、そういう量が増えるだけじゃありませんか。
○政府参考人(和久田肇君) お答え申し上げます。
 まず、我が国におきまして、新産業による今後の電力需要の拡大などを現時点で確度を高く見通すことが難しい状況でございます。
 そうした中で、エネルギーの安定供給を前提としながら脱炭素と経済成長を実現していくには、引き続き必要な量のLNGを確保していく必要があるというふうに考えてございます。
 いわゆる外―外取引でございますけれども、それを含む日本企業のLNG取引量の拡大につきましては、まず、需要が変動する中においてもLNGを安定的に確保して、国際市場における日本企業の交渉力、それから影響力の維持と向上、それから緊急時の国内需要への融通余力の獲得に寄与するというふうに考えてございます。
 また、アラスカも含めたアメリカの話もございましたけれども、アメリカからのLNGの更なる購入に当たりましては、具体的なプロジェクトの経済性、それから供給開始時期、供給量等の精査が必要不可欠と考えてございます。
 いずれにいたしましても、政府としては、外―外取引を含むLNG取扱量の目標の下、LNGの安定供給の確保に向けた取組を進めてまいりたいと考えてございます。
○小池晃君 トランプ氏は先日の施政方針演説で、アラスカで世界最大級のパイプラインの建設取り組んでいる、日本などの国は何兆ドルもの資金を投じてパートナーになることを望んでいるというふうに言っているんですね。もう高値でつかまされるのが明らかだと私思うんですよ。さらに、政府は非関税障壁の見直しまで検討始めたと。トランプ政権に更に貢ぎ物を差し出すんですか。こんなことやっている国は世界にないですよ。
 私は、逆に、LNGの購入をもうやめると、あるいは一兆ドルの対米投資をやめるぐらいのことを突き付けるべきではないかと。カナダ政府はロッキード・マーチンのF35の購入検討を取りやめるようにカーニー新首相は指示をしたというんですね。やっぱり、こういう毅然とした対応が、今、日本政府には求められているんじゃないんですか。いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 石破総理も言われておられますように、大事なことは、いかに日本の国益を守っていくのかということでありますから、お互い何かやり合ってお互いがシュリンクしてしまったってこれは意味がないし、もちろんおっしゃるように一方的に譲渡するというのもあり得ないことだと私は思っております。
 そういった中で、今、これまでもこうした日本に対する措置を除外するよう申し上げてきているところでもありますし、今後ともそうした対応を図っていく必要があると思っております。
 また、一兆ドルの話もありましたけれども、こうした話も、まさにこうしたことがやれるのも、良好なビジネス環境があり、またそうした中での日本企業が収益を確保していけるからこそ初めてそうした投資ができるんだ、こういったことを含めて、しっかり米国大統領を始め政府に対して我が国の立場を説明していきたいというふうに考えております。
○委員長(三宅伸吾君) 時間でございます。
○小池晃君 私は、やっぱり、国連憲章も国際法も踏みにじって国際的な合意も平気でほごにするような政権にいつまでも付いていくのかと、対米追従の政治は見直すべきだということを申し上げておきたいと思います。
 終わります。

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