赤旗2025年3月4日付
![]() (写真)記者会見する小池晃書記局長=3日、国会内 |
日本共産党の小池晃書記局長は3日、国会内で記者会見し、2月28日に行われた米・ウクライナ首脳会談で、侵略国ロシアに融和的な姿勢をとるトランプ米政権に対しウクライナのゼレンスキー大統領が不信感を表明したことにトランプ氏が激怒し口論となり会談が決裂したことについて、「大国間のディール(取引)でウクライナに不公正な和平を押しつけることは許されない。国連憲章に基づく公正な和平をと国際社会が声をそろえて訴えることが重要だ」と述べました。
小池氏は、ロシアを侵略国として批判せず、むしろゼレンスキー氏に責任があるかのように述べたトランプ氏の姿勢を批判しました。一方、この動きに対し欧州各国は侵略者であるロシアに対する厳しい批判という明確な姿勢をとっていると指摘しました。
そのうえで、バイデン米前政権は、ロシアの侵略に反対した一方で苛烈なガザ攻撃を行うイスラエルは擁護するなど「ダブルスタンダード」(二重標準)の立場をとったが、トランプ政権はロシアもイスラエルも擁護しているとして、「国連憲章、国際法を踏みにじるやり方だ」と批判。「トランプ政権の姿勢は覇権主義であり、世界から孤立し、米国の同盟国との矛盾も深まっていくだろう」と述べました。
3日の衆院予算委員会で、石破茂首相が同首脳会談決裂を巡り「トランプ氏、ゼレンスキー氏のどちらの側につくつもりは全くない。トランプ氏なりの思いがあったのだろう」などと述べたと批判し、「こういったトランプ政権に日米同盟絶対の姿勢で付き従っていいのかがいよいよ問われてくる。日本の外交のあり方を正面から問うていきたい」と強調しました。