赤旗2024年12月20日付
日本共産党の小池晃書記局長は19日の参院財政金融委員会で、財務相の諮問機関である財政制度等審議会がまとめた2025年度予算への建議について、「日本の農業を滅ぼす道だ」と批判しました。
小池氏は、日本の飼料穀物自給率は13%だと指摘。「食料自給率の回復には飼料自給率を上げることが決定打だ」と強調しました。一方で、財政審建議では根拠を示さず「飼料米は自給率の観点からも非効率」だとして飼料米に対する水田活用交付金の助成廃止を要求していることにふれ、小池氏は「飼料米は自給率向上だけでなく水田を保持していく役割があり、公共性もある。助成の廃止は言語道断だ」と批判しました。
小池氏が、米国や欧州連合(EU)は農業予算を数倍に増やす中、日本は全く逆行してきたと指摘し、「建議通りに『農業予算は削減すべきだ』という立場なのか」とただしたのに対し、加藤勝信財務相は「さまざまな立場の意見をふまえ実現する」と答弁。小池氏は、財政審の委員の大半が財界・大企業の代表だと批判し、農業関係者らの声をきくべきだと迫りました。
さらに、小池氏は、農業予算を目の敵にするのは「軍事費を5年間で43兆円確保するためだ。こういうことでは未来はない」と述べました。