赤旗2024年10月6日付
日本共産党の小池晃書記局長は4日夜、BS―TBS「報道1930」で、石破政権の政治姿勢などについて、各党国会議員らと議論しました。
小池氏は、石破茂首相の所信表明演説では、石破氏が自民党総裁選で訴えてきた金融所得課税の強化や選択的夫婦別姓導入、全国一律最低賃金の実現といった公約が一切なくなったと指摘。「総裁選での主張が消え去り、全く中身がなくなった。石破氏は『納得と共感内閣』と言うが、それどころか『虚偽と幻滅内閣』だ」と批判しました。
石破派の裏金は
石破首相が演説で「政治は国民を信じているのでしょうか。どうせ分かってはもらえない、そのうち忘れてしまうだろうなどと思ってはいないでしょうか」と呼びかけたことについて、小池氏は、「これはまさに自民党のことだ」と指摘。「しんぶん赤旗」日曜版が、石破派での新たな裏金疑惑を報じたことを挙げ、裏金事件は自民党ぐるみの組織的犯罪であることがいよいよ浮き彫りになったと強調しました。
ジャーナリストの星浩氏は、「裏金問題は最初の真相解明自体が相当いいかげんだった」と批判。その後の説明もうそが多く、再発防止策も不十分だったと指摘しました。
小池氏はさらに、石破首相が総裁選の討論会で「本当のやりとりは予算委員会だ」と語っていたにもかかわらず、短時間の党首討論で解散・総選挙に逃げ込もうとしていることを追及。「なぜ予算委をやらないのか。論戦から逃げるのか」と批判し、党首討論とともに、予算委の開催を強く求めました。
能登の復興先に
番組は、地震や豪雨で大きな被害を受けている能登半島の被害状況を紹介。「対応が遅いと言うか、なかなか情報が入ってこない」「郵便局も土砂で埋まって金融機関もない」「(27日総選挙について)そんなもんめちゃくちゃ。石川の復興を先にしてもらわないと」など現地の声を伝えました。小池氏は、「1月、5月、9月に現地を訪れたが、復旧が進まず、光景が全く変わっていない」と指摘。政府・与党が予備費だけで対応し、補正予算審議を総選挙後に先送りしようとしていることを批判し、「補正予算を組むことは、政府として全力で被災地を支えるというメッセージにもなる」と強調しました。
自民党の片山さつき政調会長代理が「十分な予備費がある」「12月には何とか補正予算を組める」などと述べたのに対し、小池氏は、「結局は新政権が予算委で追及を受けたくないだけではないか」と指摘。司会の松原耕二氏は「それが本当なら能登の被災者はどう思うのか」と応じました。
小池氏は、次期総選挙での立憲民主党との共闘について、「安保法制(=戦争法)を廃止する点で一致してきたからこそ、この間の共闘が成り立った。そこが崩されたことで、共闘の基盤も損なわれた」と述べました。地域によっては、これまでの経緯などを踏まえて候補者を調整する選挙区はあるとしつつ、運動会の「棒倒し」に例えて、「各野党がそれぞれの立場で選挙戦の論戦に取り組んで、自民党を揺さぶり、倒していくことが大事ではないか」と説明。その中で、共産党の議席増をかちとるために全力を挙げる決意を述べました。