赤旗2024年9月30日付
日本共産党の小池晃書記局長は29日、長野県諏訪市・上諏訪駅前で街頭演説にたち、「自民党の石破茂新総裁は、国会でまともな議論もせず、10月中の総選挙に突入しようとしている。ならば、厳しい審判を。進歩と革新の伝統ある長野で、『比例は共産党』のうねりをつくりだしてください」と述べ、衆院比例北陸信越ブロックの藤野やすふみ予定候補(前)、同小選挙区長野4区のたけだ良介予定候補(前参院議員)とともに、藤野氏の議席奪還、長野4区での勝利を多くの聴衆によびかけました。
自民党の総裁選で石破氏が選出されたことについて小池氏は、「『他の人でなくて、ほっとした』という声も聞かれるが、とんでもない」と指摘。石破氏が、自衛隊を「国防軍」にする憲法改定が持論であることや、欧米の北大西洋条約機構(NATO)を参考にアジア版NATOを提唱していることに言及。「NATOは仮想敵を想定した軍事ブロック。日米、米韓、米豪の軍事同盟が一体化すれば、日本への攻撃がなくても自衛隊を韓国やオーストラリアへも派兵することになる」「どう考えても日本国憲法とは両立しない」と警鐘を鳴らしました。
小池氏はさらに、石破氏が「核共有」も提唱しているとして、「日本に米国の核兵器を配備することになる。非核三原則とも両立不可能だ」と述べ、「自民党内きっての改憲・タカ派だ」「戦争への道を止めるためには、軍事ブロックに反対する唯一の党、日本共産党の役割がいよいよ大きくなる」と強調しました。
小池氏は、藤野氏が衆院議員の時に、予算委員会、法務委、原子力特別委などで論戦の先頭に立ち、検察庁法や入管法の改悪などを廃案に追い込んだ抜群の実績を紹介。現在は、能登半島地震被災者共同センターの責任者として、地震・豪雨災害の救援に全力をあげているとして、「多数の原発を抱え、被災地のある北陸信越ブロックで藤野氏の議席はどうしても必要です」と訴えました。
長瀬由希子さんの体調不良で、長野4区の予定候補を交代した、たけだ良介氏について小池氏は、参院議員時代に、環境を破壊し省エネにも逆行するリニア中央新幹線の問題を追及し、国連気候変動枠組み条約締結国会議(COP22)に参加し気候危機対策にも取り組んできたとして、「(同区選出の共産党国会議員だった)林百郎、木島日出夫両議員を生んだ、この地域の進歩と革新の伝統を引き継ぐために、たけださんを勝利させてください」と力を込めました。
藤野氏、たけだ氏はともに「長瀬由希子さんの奮闘を受け継ぐ」と、勝利への決意を語りました。
能登半島地震被災者共同支援センターの責任者を務める藤野氏。先日の石川・能登豪雨でさらなる被害を受けた住民の声を聞き「被災者に絶望でなく希望を届けることが必要だ」としつつ「だが、国の政治は本当に冷たい」と述べました。
藤野氏は被災地の集約化・効率化や被災者への自己責任押し付けを進める政府の姿勢を厳しく批判。「被災者に冷たい政治は、すべての国民に冷たい政治です。国民の苦難軽減を立党の精神に掲げ、被災者支援に取り組む共産党の議席の奪還が、被災者の希望につながる」と語りました。
たけだ氏は「社会保障の削減でなく充実をと、長野4区から訴えていく」と強調しました。
たけだ氏は、厚労相などを務めた同区選出の自民党現職が、公立病院の病床削減などを先導してきたことを指摘。「病床削減で『命の選別』が迫られる。そんな事態をつくりだした政治の責任を問う」と述べ、医療費窓口負担軽減などに全力を挙げると表明しました。