赤旗2024年9月26日付
日本共産党国会議員団の能登半島豪雨被害対策本部(本部長・小池晃書記局長)は25日、能登半島を襲った豪雨の被害状況と政府の対応について聴取し、被害把握の遅れや避難所などの支援体制に課題があることがわかりました。
能登半島地震被災者共同支援センター(石川県羽咋市)責任者の藤野保史前衆院議員は、避難所の寝具や食料支援が不十分で、元日の地震直後の状況が繰り返されていると指摘。「備蓄や県からの支援が届いているはずだ」と答える内閣府の担当者に藤野氏は、「行き届いていないところもあるのが現実だ。自治体任せにせず国が実態把握と適切な対応に取り組むべきだ」と強調しました。
小池氏は、9月末で期限切れとなる医療費の窓口負担と介護保険の利用者負担の免除について、「『延長する』と言いながらなぜまだ正式な通知が行われていないのか」と追及。厚生労働省の担当者は「最終調整中」と繰り返しました。小池氏は、「一日も早く通知して、被災者に安心してもらうべきだ。いまだされていないのは異常事態ではないか」と批判。厚労省の担当者は「なるべく早く通知できるよう尽力している」と述べるにとどまりました。
浸水、損壊した住宅の被害認定については、地震による被害を受けた建物でも新たにり災証明などの申請が必要とされています。井上哲士参院議員は、「住んでいる人にとっては地震と豪雨の被害は一体のものだ」と指摘。担当者は「指摘の通りだが、個別の対応が必要だ」と述べました。
関係省庁間で情報共有する「関係省庁災害対策会議」や内閣府の「災害対策室」が設置されている一方、政府の災害対策本部が設けられていないことについて藤野氏は、「被災者にとってみれば地震被害の上に今回の豪雨被害が重なってきた。状況がより厳しくなる中、どう再建に対応するかスピード感を持って、一日も早く希望を示せるよう取り組んでほしい」と要請しました。