赤旗2024年8月16日付
在日本大韓民国民団(民団)は15日、都内で、日本の植民地支配からの解放79周年の「光復節」中央記念式典を開催しました。
民団中央本部の金利中(キム・イジュン)団長はあいさつで、通常国会で成立した改定入管法について言及。「『永住者』とその家族が不可抗力のさまざまな状況に陥った場合、社会から排除されてしまう排外主義的なものといっても過言ではない」と指摘し、永住資格取り消し条項の是正などを「強く求めていく」と語りました。
今月着任したばかりの朴喆熙(パク・チョルヒ)韓国駐日大使が、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の祝辞を代読しました。
立民、社民、公明の各党代表があいさつ。日本共産党からは小池晃書記局長が祝辞を述べました。
小池氏は、光復節に心からの祝意を伝えるとともに、「日本の侵略戦争によって犠牲になった2000万人を超すアジアの人々を追悼し、過ちを二度と繰り返さない決意を改めて申し上げる」と語りました。
戦後80年、日韓国交正常化60年の節目を来年迎えるにあたり、日本が韓国はじめアジア諸国と平和・友好・協力の関係を築く上で、「過去の侵略戦争と植民地支配に関わる歴史問題は避けて通れない」と指摘。「日本側は歴史に真摯(しんし)に向き合い侵略戦争と植民地支配への反省をしっかりと土台にすえる、また歴史を偽造し美化する逆流は決して許さない、このことが常に求められる」と述べました。
改定入管法について小池氏は「最も安定した在留資格である永住許可を軽微な義務違反の摘発や通報をもとに資格取り消し可能な不安定な地位へと百八十度かえようとするもの」「深刻な外国人差別、抜きがたい排外主義の現れであり、永住者の生活を萎縮させ外国籍住民全体の地位を不安定にしかねない」と批判。「永住資格取り消し条項の削除を強く求める」と述べると大きな拍手が起こりました。
小池氏は、金団長、朴新大使とあいさつを交わしました。