赤旗2024年8月8日付
参院財政金融委員会の理事懇談会が8日開かれ、日銀の加藤毅理事から、7月の金融政策決定会合で、政策金利である短期金利の誘導目標を0・25%程度に引き上げる追加利上げを行ったことが報告されました。
日本共産党の小池晃書記局長は、同会合の決定は「金融正常化に向けた措置だが、日銀としては、円安が日本経済に悪影響を与えているとの認識なのか」と確認しました。これに対して加藤氏は、円安が輸入物価の上昇につながるリスクがあると判断したと説明しました。
さらに小池氏は、日銀の植田和男総裁が「個人消費は底堅い」との見解を繰り返していることに対し、「非耐久財(食料品・衣類・日用品)の消費は低迷しており、とりわけ低所得者にとっては厳しい状態が続いているのではないか」とただしました。加藤氏は「この間の物価上昇で非耐久財の消費が抑制されていることは否定できない」と認める一方で、実質賃金がプラスに転じたことをあげ「今後、回復が望めるため、これ以上落ち込むことはないと考える」と述べました。
こうしたやりとりを受け、理事懇談会では、21~23日の間に同委の閉会中審査を開くことを確認。鈴木俊一財務相と日銀総裁の出席を求めました。