赤旗2024年7月31日付
日本共産党の小池晃書記局長は30日、国会内で記者会見し、28日の外交・軍事担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)について、「日本は核を含むアメリカの軍事戦略・態勢に空前のレベルで一体化する方向が鮮明となった」と指摘し、「まさに『戦争国家づくり』に向けた新たな段階に踏み込むもので重大な事態だ」と厳しく批判しました。
小池氏は、2プラス2の問題点は大きく二つあると強調。一つは、新たに在日米軍を再編して「統合軍司令部」を設置し、自衛隊が今年度中に創設する「統合作戦司令部」との相互運用性を強化することで合意したことです。
小池氏は「この目的は『敵基地攻撃』態勢構築のため、米軍の『統合防空ミサイル防衛(IAMD)』のシステムに自衛隊を組み込むことだ」と指摘。情報収集や警戒監視・偵察(ISR)における相互運用性強化が強調されたこともあげ、「どう考えても米軍が圧倒的な能力を持っている。その指揮下に自衛隊が事実上入ることは火を見るより明らかだ。まさに日本の主権を放棄し、米軍の戦争態勢に自衛隊を深く組み込むもので断じて許されない」と批判しました。
もう一つは28日、初開催となった拡大抑止に関する日米閣僚会合です。小池氏は「『核抑止』は核兵器の使用を前提として、相手を威嚇し脅すことに他ならない」と指摘。「唯一の戦争被爆国である日本が8月6日、9日を目前にして、このような道に深く足を踏み込むことなど絶対にあってはならない」と述べました。
小池氏は「こうした危険な道を突き進む岸田政権を退場させ、核兵器禁止条約に参加する政府をつくることが求められている」と強調。「日本共産党はそのために全力を尽くしていきたい」と表明しました。