赤旗2024年6月23日付
東京都知事選(7月7日投開票)と、同日に投票日を迎える都議補選北区選挙区(28日告示、被選挙数1)を一体で勝利しようと21日、日本共産党北地区委員会と北区後援会が区内で決起集会を開きました。19日に立候補が発表された、せいの恵子予定候補=現区議=が「全力で頑張る」と決意表明。小池晃書記局長も発言しました。(小池氏の発言詳報別項)
冒頭、地区委員長の野々山研区議が補選の候補者選定の過程を報告。「都知事選で蓮舫候補に投票した人が都議補選で入れる人が必要だという期待の声を受けた。せいの氏は実績ある区議。蓮舫氏とせいの氏を新しい代表として送り出そう」と呼びかけました。
小池書記局長は「都議補選は1人を選ぶ選挙だが、今回は、都知事選と一体のたたかい。党派を超えて、勝利に向けて全力をあげよう」と強調。「蓮舫知事が誕生すれば、知事を支える議会の力を大きくしなければならない」とも語りました。
新社会党の福田光一区議も出席し、「せいの氏に区議会にいてほしいという思いもあるが、私たちも、せいの氏と蓮舫氏の2人と一緒に汗をかいていく」と表明。市民の立場から選挙に取り組んできた「みんなで選挙@東京12区」の橋本やすこさんは「市民団体がつながり、立憲野党と対等なパートナーとして活動してきた。市民と政党のパワーでこの選挙を大きく盛り上げていく」と述べました。
これまで7期を務めてきた曽根はじめ都議は、せいの氏について「声を上げられない立場の人の声を聞き取る力のある人材だ」と紹介。最後に、せいの氏がマイクを握り、「短い時間に決断が必要で悩みぬいたが、これはチャンスかもと思って立候補を決めた。やるからには勝つ決意を固めている」と語って会場から拍手を受けました。
小池書記局長の訴え
自民党の萩生田光一東京都連会長は「蓮舫による共産党主導の革新都政を絶対に阻止しなければならない」「そのために小池都知事への全面支援を行う」との支援文書(14日付)を出しました。
小池知事は同日の会見で「自民党の議員が支援する動きは大変心強い」と表明。キャッチフレーズは「首都防衛」。まさに自民党と一体の反共むき出しで選挙に臨んでいます。
知事選候補者の共同会見(19日)で政治資金パーティーについて問われ、小池知事は「透明化を確保して開催」と、自民党と全く同じ立場。これに対し、蓮舫候補はきっぱり「パーティーはやりません」と答えました。
市民と野党の共闘・「オール東京」の蓮舫候補か、裏金自民党と二人三脚の小池都政か、対決構図はきわめて鮮明です。今度の都知事選は、自民党と小池知事を、セットで退場させる選挙にしましょう。
都民負担減らす「新しい都政」か 暮らし無関心の開発優先都政か
東京都政をめぐっては、都民の負担と不安を減らす新しい都政か、暮らしに無関心で開発優先の都政を続けるかのたたかいです。
蓮舫候補は公約の「7つの約束」の第一で「現役世代の手取りを増やす」ことを掲げました。3万人を超える東京都の非正規職員を正規化し、公契約条例をつくって都と契約する企業に対し働く人の待遇改善を求めると約束しました。一方、小池知事は同条例制定を拒み続けています。
都が発注する契約は年約9万件、総額1・7兆円にも上り、入札参加資格の業者の9割は中小企業です。公契約条例ができれば東京で働く人の賃上げ・処遇改善へ、巨大なインパクトがあるのは間違いありません。
蓮舫さんの第二の「約束」は、「頼れる保育、教育、介護、医療へ」として、ケアの分野で働く人を、奨学金返済免除、家賃補助で支えることなどを掲げています。
一方、小池都政8年間の特徴は都民の暮らしに無関心なことです。
都営住宅の新規建設はずっとストップしたままです。かつて全国で最も安かった東京の国民健康保険料は今や全国一の高さになってしまった。それは小池知事が、髙い国保料を抑えるために各自治体が独自財源を投入することをやめさせた結果です。都民の2割が加入する国保は都政の大問題です。
都庁などを照らすプロジェクションマッピングに2年間で48億円も税金を投入するといいます。一方、都庁の下には毎週700~800人が食料支援の列をなしていますが、小池知事は一度も足を運んでいません。
蓮舫さんが出馬表明後、最初に訪れたのは、この食料支援の現場でした。共同会見で蓮舫さんは48億円あれば、同じ2年間で住民税非課税の子ども3人世帯に2万円の家賃補助ができるとし、「私はこの予算を家賃補助に使いたい」と述べました。都庁舎ではなく、苦しむ都民に光をあてる知事こそ、必要ではないでしょうか。
外苑の再開発は小池都政の象徴
もう一つの大争点は明治神宮外苑の緑を壊して高層ビルを建設する再開発計画です。
蓮舫さんは「外苑再開発は立ち止まる。知事選の争点にする」と訴えています。ところが小池知事は「争点ではない」と述べて打ち消しに必死です。なぜか。16日付の「しんぶん赤旗」は、都の幹部職員14人が三井不動産グループに天下りしていることを報道しました。外苑再開発も三井不動産、晴海の広大な土地を近隣地価のわずか1割の値段で都から買い取り、巨大マンションで大もうけしているのも三井不動産。まさに「財界ファースト」小池都政の象徴ではないでしょうか。
蓮舫知事支える共産党を大きく
蓮舫さんは市民と野党が、2月から議論を重ねて選んだ候補者であり、私たち日本共産党も大歓迎し全力でたたかう決意を表明してきました。
党都委員会が発表した都政政策アピールは共産党が考える小池都政の問題と打開の旗印を鮮明にしたものです。蓮舫さんと一緒に新しい都政をつくる立場で共産党ならではの主張についても大いに訴えていきましょう。
都議補選は9選挙区でたたかわれます。日本共産党は5選挙区に候補(府中市は推薦)を擁立します。いずれも定数は1ですが、今回は議席獲得のチャンスがあります。なぜなら都知事選と一体のたたかいだからです。
蓮舫さんを支持する都議補選の候補は、ほとんどの選挙区で1人だけ。一方、小池陣営は自民党と都民ファーストなど何人かに分かれています。北区では、自民・都ファ・維新から3候補が出るようです。しかも、わが党の候補は、区議団の政調会長・せいの恵子さん、まさにエースです。知事選で蓮舫さん勝利の流れをつくりだすことと一体に、都議補選をたたかうことができれば勝利できます。
蓮舫知事を誕生させることができれば、日本共産党は与党第1党に。ですから、蓮舫知事を支える力をどうしても大きくしなければなりません。五つとも全部勝てれば共産党は24議席に。23議席の公明党を上回り、25の都ファ、27の自民に迫ります。
自民党政治への審判の決定打にしましょう。そして、総選挙と来年の参院選・都議選本選挙につなげましょう。
反共攻撃に対し正面から打破を
反共攻撃を打ち破ることが極めて重要であることを最後に訴えます。早速一部のメディアなどが、「立憲共産党」などと、根拠のない攻撃を始めています。
この点で、蓮舫さんは14日の日本外国特派員協会で、連合東京が「共産党が支援する蓮舫氏は支援できない」と表明していることについて問われ、「私は支援者を排除いたしません」とキッパリ答えました。私たちも反共攻撃にひるむことなく、正面から打ち破ろうではありませんか。
市民と野党の共闘を再構築し、自民党政治を終わりにし、新しい政治をつくる上でも、極めて重要な意義を持ちます。東京から日本の新しい未来をひらくたたかいです。必ず勝利しましょう。