赤旗2024年5月30日付
日本共産党の小池晃書記局長は28日の参院財政金融委員会で、所得税・住民税の定額減税の問題点について質問しました。
政府は物価高の影響を受ける国民への支援策として1人4万円の定額減税を6月から実施します。小池氏は、政府が従業員などの減税額を給与明細に記載するよう求めたことで、企業の事務負担が急増していると指摘。記載しないと罰則があるかとの問いに星屋和彦国税庁次長は罰則はないと答弁しました。
今回の定額減税は、中小業者の配偶者など白色、青色申告の事業専従者の一部を対象外としています。小池氏は、中小業者は経理担当を置く余裕もなく、実務を事業者の妻などが担っている場合が多いと指摘し、定額減税の対象外の事業専従者には給付金で対応するよう求めました。
内閣官房の坂本基事業企画室次長は「給付金で対応できるよう来年に向けて準備を進める」と答弁。給付金額は定額減税と同額の「1人当たり4万円と考えている」と答えました。
小池氏が、自民党の木原誠二幹事長代理はテレビ番組で物価の状況によっては来年度も定額減税を継続すると発言しているとただすと、鈴木俊一財務相は「定額減税を複数年度にわたって実施することは考えていない」と答弁。小池氏は「自民党幹部が減税前からうまくいかないと言っているようなものだ。消費税減税がはるかに景気対策に効果的だと提案してもまったく耳を貸さない。国民の暮らしを考えた提案ではなく、選挙目当てのパフォーマンスだ」と厳しく批判しました。