赤旗2024年5月16日付
日本共産党国会議員団の能登半島地震対策本部は15日、被災者支援に関する要請を内閣府に申し入れました。田村智子委員長(本部長)は「4カ月半たつが、被災地の光景が地震直後と変わっていない。被災者が、がんばっていくと言えるかどうか揺らぎはじめている」と強調し、被災者の生活再建の現実を踏まえた柔軟できめ細かな対策を講じていくことを求めました。(申し入れ全文)
小池晃書記局長(本部長代理)は、5日に被災地を訪問したことを報告し、「1月にも現地を訪れたが、その時から時間が止まっている印象を受けた。復旧・復興に向けて、被災者に展望を示すことが必要だ」と述べ、がれき処理や被災家屋の公費解体が進んでいない問題、下水道や宅地内配管の損傷で事実上水が使えないことなどへの抜本的な改善を求めました。
田村氏は、輪島市朝市通りで倒壊・焼失した家屋のがれき処理について、「いまだ焼けたまま残っている。今後のロードマップはどうなっているのか」と質問。松村祥史防災担当相は、現状では公費解体の申請数は1万超で実施済みが200棟ほどだと述べた上で「石川県と情報共有会議をやるべきではないかと話している」と説明しました。
能登半島地震被災者共同支援センター責任者の藤野保史前衆院議員は、4カ月半たっても復旧が進んでいない問題や、今後の見通しが被災者に共有されていないと指摘し、「被災者も見通しが見えれば希望が持てる。ぜひ、もう一段の努力を」と求めました。
最後に小池氏は「復旧に向けた課題や、どう取り組んでいるのかを大臣自身の言葉で届けることで、ぜひ被災者が希望を持てるようにしてほしい」と要望。松村担当相は「現場に行き、がんばりたい」と応じました。
要請には、井上哲士参院議員(本部事務局長)と田村貴昭衆院議員も参加しました。
申し入れ後の記者会見で田村委員長は「政府はこれまでの震災を見ても例がないほど遅れているという自覚に立って、復旧・復興、被災者支援に全力で取り組んでいただきたい」と語りました。