赤旗2024年4月5日付
日本共産党の小池晃書記局長は4日、国会内で記者会見し、自民党が派閥の政治資金パーティー裏金事件に関係した議員ら計39人の処分を決定したことについて、「真相解明抜きのお手盛りの『処分』は処分の名に値しない。こんなことで幕引きを図ろうとすることは許されない」と批判しました。
小池氏は、今回の裏金づくりは特定の政治家の問題ではなく、自民党ぐるみの組織的な犯罪行為だと指摘。「自民党内の党紀委員会で自民党ぐるみの裏金づくりに対し、まともな処分ができるはずがない」と強調しました。
「違法行為をしている認識がないのではないか」「処分の中身はさまざまあるようだが、基準が全く不明だ」と批判。政治資金収支報告書への不記載額が「500万円以上」かどうかで処分の線引きがされていることについて、「499万円だったら許されて、500万円だったら処分されるというのは全く説明がつかない」と述べました。
自民党総裁である岸田文雄首相が処分されないことについては「保身ありきで、自らに波及しないところで線を引いていると思われても仕方がないやり方だ」と批判。多額の裏金をつくった二階俊博元幹事長は「処分なし」、萩生田光一前政調会長は役職についていないのに「党役職停止」だと述べ、「全く処分になっていない」と批判しました。
小池氏は「最大の問題は、いつから、誰が、どれだけの裏金をつくり、何のために使ったのかについての真相解明がやられていないことだ」として、森喜朗元首相を含めた関係者の証人喚問が必要だと主張。処分の対象者39人のうち31人が処分を不服とし弁明書を出したことにも触れ、「自民党の党紀委員会に弁明書を出すくらいなら国民にきちんと説明するのが筋だ。こういう形で幕引きを図り、一件落着に持ち込もうとすれば、国民から厳しい怒りの声が寄せられることを覚悟すべきだ」と述べました。