日本共産党の小池晃書記局長は24日、NHK「日曜討論」で、参院での予算案審議が大詰めを迎える中、焦点となっている自民党の裏金事件や次期戦闘機の輸出について各党の代表と議論しました。小池氏は、政治倫理審査会(政倫審)では、誰もが「知らない」と逃げ回ったと指摘し、「いよいよ証人喚問が必要だ」と主張。次期戦闘機の輸出については、「国際紛争を助長しないという憲法の根本理念に背くものだ」と批判しました。(関連記事・詳報)
小池氏は、裏金問題の真相解明を巡り、自民党の稲田朋美幹事長代理が「証人喚問が全てではない」と述べたことについて、「国会では残された唯一の場だ」と指摘。さらに、安倍派幹部らの証人喚問について、同党の予算委員会筆頭理事が偽証罪に問われることを理由に反対していることをあげ「政倫審では真実を語らなかったことを認めたものだ」と強調しました。
小池氏は、野党は証人喚問を要求することで一致しているとして公明党の石井啓一幹事長に「ぜひ自民党に証人喚問をと言うべきだ。これは国民の声だ」と強く求めました。石井氏は「自民党が応じるか否かに関わっているので自民党の判断を待ちたい」と逃げました。
小池氏は「自民党は証人喚問に反対する理由を示せない」と批判し、政倫審については、「これだけ真実を語らない自民党の姿がはっきりしたことには意味があったが、ここから一歩進めるためには、わが党が当初から求めていたように、証人喚問が必要だ」と重ねて強調しました。さらに、パーティー券による裏金づくりは形を変えた企業献金だと指摘し、「企業・団体献金の全面禁止、企業・団体によるパーティー券購入の禁止が必要だ」と述べました。
日本、英国、イタリアで共同開発する次期戦闘機の第三国輸出を巡り、政府が「歯止め」を設けたとしていることについて、小池氏は「歯止めを装っているだけで、歯止めになっていない」と批判。自民、公明が輸出解禁を容認した理由とする「安全保障環境の変化」に関しては「国際環境が変わったからこそ、軍事対軍事のエスカレーションで緊張を高めるのではなくて、平和国家として徹底した外交努力を努めるべきだ」と主張しました。
一方、日本維新の会の藤田文武幹事長は輸出解禁を一定評価すると発言。国民民主党の榛葉賀津也幹事長は「同志国とのルールを煩雑にしすぎると、日本との連携をやらない方がいいとなりかねない」と武器輸出を促進する姿勢を示しました。