赤旗2024年2月20日付
日本共産党の小池晃書記局長は19日、国会内で記者会見し、同日、防衛省の「防衛力の抜本的強化に関する有識者会議」の初会合で、座長を務める榊原定征元経団連会長が物価高や円安の影響を踏まえ、2023年度からの5年間で43兆円とする軍事費のさらなる増額の可能性に言及したことについて問われ、「言語道断の主張だ。物価高と円安で苦しんでいるのは国民だ。さらに軍事費を増やし、ますます国民生活を圧迫するという発言であり許しがたい。発言の撤回を求める」と主張しました。
小池氏は、岸田政権の下で軍事費が22年度の約5兆円から24年度予算案では8兆円近くに急上昇し、「国民生活を圧迫している」と指摘。これまで岸田首相は国会で、5年間で43兆円の軍事費を「維持したい」と答弁しているとして、「日本共産党は43兆円の軍事費自体に大反対だが、もし財界の主張で方針を変えるようであれば、まさに『財界いいなり』の政権であることがはっきりする」と批判しました。
小池氏は、「国民の暮らしのためにこそ税金を使うべきだ」と強調し、「年金は物価高分を反映されず、中小企業予算や農林水産業の復興予算などが削減されている中で軍事費だけがどんどん突出している」と批判しました。
また、各社世論調査の内閣支持率が、「朝日」21%、「読売」24%、「毎日」14%と過去最低を記録し、「毎日」では不支持率が82%に上っていると指摘。「1割から2割台の支持しかない。国民から不信任を突きつけられているのは誰の目から見ても明らかだ。岸田政権は政権を担う資格が問われており、その上、軍事費を増やすような資格はひとかけらもない」と厳しく批判しました。