日本共産党の小池晃議員は7日の参院財政金融委員会で、10月から始まったインボイス制度で混乱が生じている実態を示し、同制度の中止を求めました。
小池氏はインボイス制度を考えるフリーランスの会が行った制度開始1カ月の緊急アンケートに「相談できる人がいない」など3千件もの声が寄せられたと紹介し、「どう受け止めるのか」と追及。財務省の矢倉克夫副大臣は同アンケートを「拝見した」として、「相談体制の拡充を進める」と述べました。
小池氏は、制度開始から3年間、納税額を売り上げにかかる消費税の2割に抑える「2割特例」を受けるための手続きについて質問。星屋和彦国税庁次長は、2割特例の適用を受けるには、確定申告の際に申告書の「2割特例」欄に記入してもらうと答弁。しかし、新たに免税事業者からインボイス発行事業者になった事業者が2022年中に「消費税課税事業者選択届出書」を提出していた場合は、今年12月31日までに「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出する必要があると述べました。
不適用届出書を提出しない場合、2割特例が使えません。小池氏は、22年に登録した人も申告書へのチェックでいいのではと質問。星屋次長は、法律に基づき適正に執行しなくてはならないので「現行法令上できない」と述べました。
小池氏は「何らかの救済策をとるべきだ。インボイス反対の声を抑えこむために『少額特例』や『2割軽減』をやることにしたが制度が複雑になるばかりだ。一方的な値引きや単価切り下げなど悪影響が広がっている。インボイスは中止するべきだ」と訴えました。