赤旗2023年11月28日付
日本共産党の小池晃書記局長は27日、国会内で記者会見し、米ニューヨークで開かれる核兵器禁止条約の第2回締約国会議に日本政府がオブザーバー参加すらしないことについて「唯一の戦争被爆国として参加すべきだ」「日本政府が参加しないことには道理がない」と主張しました。
小池氏は、核兵器禁止条約について岸田文雄首相が「核兵器のない世界への出口とも言える重要な条約」としながら、締約国会議に参加しないことを批判し「入り口に入らなければ永遠に出口はない」と指摘しました。
同条約について小池氏は、世界97カ国が署名・批准している重要な条約だと指摘。ロシアが核を振りかざし、アメリカはじめ核保有国が核抑止力論にしがみつき、イスラエルの閣僚が核攻撃も選択肢の一つと述べるなど「現実の核の危機が強まるなか、核兵器禁止条約が確実に核使用の手を抑えている」と強調しました。
さらに、同条約が被爆者や核実験被害者の支援と、国際協力をうたっていると指摘。被爆者も自らの被爆体験を語るなど、この作業に参加しているとして「日本政府は条約に参加する以前でも、被爆者、核実験被害者への支援の活動に協力すべきだ。そのためにもオブザーバー参加をすべきだ」と述べました。
小池氏は、日本共産党から笠井亮衆院議員が現地入りし、締約国会議のフアン・ラミレス議長や中満泉・国連軍縮担当上級代表などに要請文を提出したと紹介。核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の会合にも出席して各国代表との意見交換を始めたと述べ「核兵器使用の非人道性を確認し、被爆者、被害者への支援と国際協力、核抑止からの脱却がしっかり会議の中にすわるよう主張していく」と表明しました。