赤旗2023年11月5日付
日本共産党の小池晃書記局長は4日、大激戦の福島県議選(12日投票)での必勝のため、いわき、須賀川、郡山、福島各市の計5カ所を駆け抜け、現職の宮本しづえ(福島市、定数8)、神山えつこ(郡山市、同10)、宮川えみ子、吉田えいさく(いずれも、いわき市、同10)、新人の丸本ゆみこ(須賀川市・岩瀬郡、同3)の各候補とともに訴え、物価高騰に打つ手なしの岸田政権から平和と命、暮らしを守るため、「県民との約束を絶対に裏切らない日本共産党候補にどうか一票を」と呼びかけました。
小池氏は、県議会で自民党や公明党など共産党以外のオール与党が▽保険証廃止反対▽消費税の5%への減税とインボイス中止▽原発汚染水(アルプス処理水)の海洋放出反対―など住民の請願に反対する一方、議員のボーナス引き上げには賛成したと告発し、「こうした政党が伸びたら、国言いなりの県政がますますひどくなる。住民の立場で頑張る共産党の5議席を守り抜き、今度こそ6議席に」と訴えました。
物価高騰、度重なる災害で暮らしが深刻な中、「(現県政は)医師数(10万人あたり)は全国44位、看護師数(同)は36位、保育所などの数(同)は34位と医療・福祉・教育に冷たい」と指摘しました。
福島県の財政力(1人あたり財政規模)は全国3位です。小池氏は、「不要不急の大型開発に巨額の税金投入が。県政にないのはお金ではなく、住民の痛みをわが痛みとする心だ」と批判しました。
こうした県政を支えるオール与党に対し、学校給食の無料化や東北で福島県だけが有料の高校生のタブレット端末購入費無料を求める請願に議会で唯一賛成し、18歳までの医療費無料化を実現させ、県内59のうち30市町村で学校給食費を全額無料にし、一部補助を含めると県内86%の自治体で給食費補助を実施させてきた党県議団の値打ちを紹介しました。
その上で、1円も給食費を補助していない県に半分を補助させて全県で学校給食費ゼロ、3歳未満の保育料ゼロ、高校生のタブレット端末購入費ゼロ、国保税の子どもの均等割廃止の「子育て四つのゼロ」や、高齢者の補聴器購入補助などを実現するためにも、「党県議団を6人にし、福祉担当の福祉公安委員会にも共産党の委員を送ろう」と力を込めました。
小池氏は、多数の犠牲者が出ているパレスチナ自治区ガザの人道危機について、「国際法違反は明らかなのに、岸田首相はそれを認めない」と指摘し、「“ハマスの攻撃も許されないが、イスラエルは直ちに封鎖・空爆・地上侵攻をやめろ”―こんな当たり前のことを言えない政治でいいのか」と批判しました。
小池氏は「物価高騰の特効薬は消費税減税だ」と強調。岸田首相は所得税減税だと言っているが「どんな世論調査でも6割以上が歓迎していない。減税を言ったのに歓迎されないのは前代未聞だ。減税するなら所得税ではなく消費税。インボイスも中止を」と訴えると、聴衆から「そうだ」の声とともに大きな拍手がわき起こりました。
小池氏は、わずか38%の日本の食料自給率の向上のため、価格保障・所得補償など農業、酪農、畜産、漁業への支援は「待ったなしだ」として、漁業関係者との約束を踏みにじり、原発汚染水の海洋放出を続けることは「絶対に許されない。原発事故被害者に今もなお苦しみを与え続ける原発はゼロに。その願いを、原発マネーと一切無縁の日本共産党に託してください」と呼びかけました。
いわき市区党候補訴え
東日本大震災・福島第1原発事故の年以後、定数10のうち2議席を日本共産党が確保してきたいわき市区。
宮川えみ子候補は「1人当たり全国3位の県財政を使ってみなさんに還元する政策を実現したい」と訴え、子育て支援四つの負担ゼロ、若者支援としての奨学金返済の補助や最低賃金引き上げなどを訴えました。
吉田えいさく候補は、物価や燃油代の高騰で暮らしが大変なときにこそ県民いじめの政治をやめ、暮らしを支える県政に変えていこうと語り、「すでに30の自治体で学校給食費無償化を実現している。子育て世代を応援し、バス代を無料にして高齢者が安心して暮らせる地域にしていこう」と訴えました。