赤旗2023年11月3日付
日本共産党は2日、全国都道府県委員長会議をオンラインで、五つの分散会に分かれて開きました。第29回党大会まで2カ月余となり、2週間後の第10回中央委員会総会には党大会決議案が提案されるもとで、10月のとりくみの自己分析の議論を中央と都道府県委員長とでしっかり行い、11月、月初めからの猛ダッシュで「大運動」の飛躍を図るためです。志位和夫委員長、小池晃書記局長・「大運動」推進本部長ら党三役と中央役員が参加。最初に小池氏が中央からの問題提起を行いました。
10月の党勢拡大の到達をどう見るか。小池氏は9中総決定に即して「頑張りいかんで運動の飛躍をつくりだす重要な土台を築いてきた」「党機関の構えと手だてがどうだったか。弱点、突破すべき点もある」の両面で10月の教訓をとらえることが大事だと指摘しました。
党員拡大は「大運動」で最高になり、「赤旗」読者拡大数は8月、9月より大きく伸ばしました。同時に、第28回党大会現勢回復という「最初のハードル」が正面にすえられていない弱点もありました。「それぞれの県で突破すべきと感じている課題をしっかり自己分析し、11月に必ず生かしていく姿勢で討論を深めたい」と述べました。
小池氏が、「中央として大事だと考えている点」の最初にあげたのは、9中総が全党の支部・グループに送った「第二の手紙」が、全党の力を引き出す大きな役割を発揮していることです。
支部は、さまざまな困難を抱えながらも前進をつくりだす力を持っているとして、「『第二の手紙』を力にしきって支部・グループの力を引き出すことができれば、短期間でも大飛躍をつくりだすことは必ずできます」と強調しました。
次に小池氏は、政治情勢を深くとらえて、政治的大攻勢をかけながら「大運動」の飛躍をはかることが重要だと述べました。
この間の国会論戦に触れて、「いま、日本共産党が、あらゆる問題で政治的攻勢に立った論戦を展開するなかで、『前向きの潮目の変化』が起こっています」と強調。党機関がこうした変化にふさわしい政治指導ができているかどうかが肝心だとし、「なんとなく重い気持ちがある」「押されている感じがある」のを放置しないで「元気の出る政治指導」に力を尽くすことを訴えました。
「大運動」を飛躍させる最大のカギは「全党のエネルギーを引き出す機関のイニシアチブ」であり、9中総の志位委員長のあいさつで提起した「党機関がはたすべき三つのイニシアチブ」にそって、率直な自己検討を深め、月初めからどうやって飛躍をつくるか議論で深めることをよびかけました。
一つ目は「目標達成への決意と構えを繰り返し議論し、法則的活動の推進と一体に、拡大を推進していく独自の具体的手だてをとりきる」ことです。「三つのイニシアチブ」を正面から討議し、10月活動で変化をつくった愛知県党組織の経験を紹介し、「ここで機関の本気度がはかられる」と訴えました。
二つ目は「8中総決定と記念講演を深くつかみ、党の綱領と組織のあり方への攻撃を断固として打ち破り、『わが党に対する攻撃を前進の力に転化する』『党勢拡大こそ反共攻撃に対する最大の回答』という攻勢的立場で奮闘する」ことです。名指しして反共攻撃を受けている福岡県党の9中総後もさらに努力を重ねている活動を紹介し、「党勢拡大こそ反共攻撃に対する最大の回答」を全党の合言葉にしていこうとのべました。
三つ目は「党機関の体制が弱いもとで、いかにして支部に指導と援助を届けるか」についてです。お互いの努力を交流すると同時に、党大会が迫り、支部長会議、支部会議はちゅうちょせず毎週開催を提起していく時期だとのべ、党機関も連日の集中態勢をとり、3日からの3連休から日々、支部の臨戦態勢確立への手だてもとって、月初めからダッシュをかけようと訴えました。
討論では、足を踏み出した支部が、どこでも岸田政権への厳しい批判を目の当たりにし、党の「経済再生プラン」をはじめとした政策に確信を深めていることが語られました。機関のイニシアチブについて自己分析的発言や、福岡の実践に学び、入党の働きかけを広げた経験、「あす、緊急地区委員長会議を開き、きょうの内容を急いで徹底したい」などの決意・構えがだされました。
志位委員長が発言
第1会場で討論の途中発言した志位和夫委員長は、「大運動」を全支部運動にしていくために「第二の手紙」にもとづいて一つひとつの支部に援助の手をつくすことにこそ党機関の本気度がはかられると強調しました。また、党機関とその長が政治的激励と思想的援助の両面でイニシアチブを発揮することを福岡の経験を紹介しながらのべました。