赤旗2023年9月20日付
日本共産党の小池晃書記局長は19日、国会内で記者会見し、2015年9月19日の安保法制=戦争法強行から8年にあたり、「改めて安保法制の廃止と、敵基地攻撃能力保有を明記した安保3文書の廃止を強く求める」と表明しました。
小池氏は、当時の安倍晋三政権が安保法制を強行し、歴代政府が憲法違反としてきた集団的自衛権の行使を可能にしたと指摘。「立憲主義を破壊する暴挙によって、歯止めのない軍拡、軍事的対応の強化が進んでいる。集団的自衛権行使の閣議決定の撤回と、安保法制廃止の重要性がいよいよ浮き彫りになっている」と述べました。
その上で、昨年12月には岸田政権が安保3文書で敵基地攻撃能力保有と5年間で43兆円の大軍拡に踏み出し、来年度の防衛省予算の概算要求は今年度より1兆円多い7・7兆円となり、武器輸出も大幅に拡大しようとしていると告発。とりわけ危険なのが「安保法制に基づく集団的自衛権の行使として敵基地攻撃を行うことだ」と強調しました。
小池氏は、安保法制の国会審議のさいに、当時の安倍政権も集団的自衛権の行使としての敵基地攻撃は「法理上はあり得る」が「実際には想定はしていない」と答弁していたと紹介。集団的自衛権の行使として相手国の領域で武力行使するのは「ホルムズ海峡における機雷掃海しか念頭にはない」と述べていたものの、岸田政権は、日本が武力攻撃を受けていないもとで集団的自衛権の行使として敵基地攻撃を行うと公言し、相手国から報復攻撃を受けた場合「日本に大規模な被害が生じる可能性も完全に否定できない」と認めたと批判しました。
小池氏は「答弁で明らかなように、米国が海外で始めた戦争で、自衛隊が安保法制に基づいて米軍とともに敵基地攻撃を行えば、日本に戦火を呼び込むことになる」と述べ、安保法制と安保3文書の廃止を求めました。