赤旗2023年9月15日付
「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(市民連合)の呼びかけで14日、日本共産党、立憲民主党、れいわ新選組、社民党、参院会派「沖縄の風」の5党派の書記局長・幹事長らとの意見交換が国会内で行われました。(1)政策課題(2)臨時国会、通常国会、総選挙での野党の連携・共闘の在り方(3)野党と市民の連携・共闘の強化―について市民連合からの提起を受け、各党が意見を表明しました。
共産党の小池晃書記局長と穀田恵二国対委員長、立民の岡田克也幹事長と大串博志選挙対策委員長、れいわの櫛渕万里共同代表、社民の服部良一幹事長、沖縄の風の高良鉄美参院議員が参加しました。市民連合は国民民主党にも参加を呼びかけましたが、出席しませんでした。
市民連合運営委員の中野晃一氏は、市民連合が8月に要請した憲法9条と13条に基づく政治の実現などで、「(各党が)向いている方向は基本的に同じだと思う」と発言。今の選挙制度のもとで自民・公明の与党が連携しているなか「こちらがバラバラではかなうわけがない」と述べ、「野党共闘をもう一回きちんと進めていかなければいけない」と求めました。中野氏は、比例で各党が議席を伸ばすために「それぞれの政党が独自色を発揮できる共闘の枠組みが必要だ」と述べました。
共産党の小池氏は「2021年の総選挙での共闘が失敗だったかのような根拠のない攻撃をみんなではね返すことが大前提として必要だ。市民と野党の共闘で政治を変えていく方向は引き続き大事だ」と主張。同時に、共産党の議席を伸ばすことを最大の課題として取り組んでいると述べました。共闘が困難に直面するもと「何らかの協力・連携の意思が示されれば、前に進めることができる。そういう方向で努力を続けたい」と表明しました。
市民と野党の連携強化について、市民連合運営委員の高田健氏は、「九条の会」が10月に開く大集会をはじめ、秋に向けたたたかいを準備していると発言。「さまざまな運動が連携し、国会の中と外で呼応しながら岸田政権を倒していく運動をつくりあげたい」と各党に協力を呼びかけました。
同運営委員の菱山南帆子氏は、女性の声で政治を変えることを目指す「フェミブリッジ・アクション」を準備していると紹介し、「私たちを選んだら、こんな未来が待っていると一目瞭然でイメージできるような運動をつくっていきたい」と話しました。
小池氏は、今起こっているさまざまな問題の根本に大軍拡があると述べ、「大軍拡に走っている一番のきっかけに安保法制の強行、立憲主義の破壊がある。大軍拡反対、立憲主義を守れというところで固く手を結んでいろんな運動を結集していくことが大事だと思う」と強調。「ぜひみなさんと一緒にたたかいをさらに前に進め、そのなかで共闘の再構築を実現していきたい」と表明しました。
中野氏は「それぞれの政党に勝っていただきたい。そのための野党共闘というやり方をできるだけ早くつくっていけたらと思う」と述べました。