2023年8月31日付
日本共産党の小池晃書記局長は30日、岩手県知事選(9月3日投票)で自民党丸抱えの候補と一騎打ちをたたかう、たっそ拓也候補(現)の必勝と、同日投票の岩手県議選での共産党現職、斉藤信(盛岡区)、高田一郎(一関区)、千田みつ子(奥州区)の3候補勝利に向け各区を駆け抜け、「国の悪政から県民を守る県政を。知事には、たっそさん。知事と力を合わせてきた県政の推進力、党県議団の3議席絶対確保を。つばぜり合いの大激戦です。皆さんの力がどうしても必要です。広げに広げ抜いて何としても勝たせてください」と力を込めました。
小池氏は盛岡市での街頭演説後、たっそ知事の選挙事務所にも駆け付け、選対本部総括責任者の森越康雄氏と懇談・激励しました。
街頭演説で小池氏は、知事選で自民党が「県政刷新」「国との太いパイプが必要」と訴えていることに触れ、「古い利権政治を刷新してきたのは、たっそ知事と共産党だ。刷新が必要なのは国の岸田政治の方だ」と批判。相手候補が病院つぶしの国言いなりに「20の県立病院を維持するのは厳しい」と主張していることに対し「国の悪い政治を岩手に流し込むパイプなどいらない。必要なのは、オール岩手の県民との太いパイプだ」と訴えました。
その上で、東日本大震災からの「被災者本位の復興を進めてきたのが、たっそ知事と共産党だ」として、国がわずか1年半で、宮城県も2年で打ち切った被災者の医療費免除が岩手で11年間続いてきたのは「県民の運動と結んだ党県議団の論戦が決定的だった」と指摘し、党県議団が同医療費免除を「被災者の命と暮らしを守る復興の試金石」だと位置づけ、たっそ知事は、これを正面から受け止めてきたと紹介しました。
小池氏は、たっそ県政が被災した高田、山田、大槌(おおつち)の3県立病院を再建し、全国で最多の20の県立病院が管内の新型コロナ入院患者の7割を受け入れ、大きな役割を果たしたと指摘。「たっそ氏と、県民の命を守る命綱、共産党3候補の勝利で20の県立病院を守り抜く選挙にしよう」と呼びかけました。
国の悪政から命とくらし守ろう
小池晃書記局長は、3歳未満の保育料を所得制限なく第2子から無料化し、あわせて在宅育児の世帯への月1万円助成を実施しているのは岩手県だけで、さらに子ども医療費を窓口払いなしで高校生まで無料にした、「たっそ県政の子育て支援政策は全国トップクラスだ」と訴えました。
たっそ県政が党県議団の提案を受け、物価高騰対策でもLPガスや電気代、酪農畜産のえさ代の補助、中小企業支援を全国に先駆けて実施してきたと紹介。学校給食費無料化、3歳までの保育料の第1子からの無料化、国保税均等割の18歳まで免除や高齢者の補聴器購入補助、さらなる物価高騰対策、価格・所得補償で再生産できる農業の実現へ「党候補全員必勝で誰一人取り残さない岩手県政をさらに前に」と力を込めました。
小池氏は、東京電力福島第1原発の汚染水(アルプス処理水)の海洋放出強行は「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」という政府と東電の2015年の約束を「公然と投げ捨てるものだ」と批判。「岸田首相は『今後、数十年の長期にわたろうとも、全責任を持って対応することを約束する』と言うが、わずか8年前の約束を守れない人たちが『数十年責任を持つ』など誰が信じるか。このままでは三陸の水産業にも東北の復興にも大打撃だ。放出はただちに中止し、中国政府と事態の打開に向けた真剣な協議を」と訴えました。
さらに、国・東電が「海洋放出ありき」で突き進むのは、岸田政権が原発再稼働・新増設など「『原発回帰』に突き進もうとしているからだ」と指摘。同原発事故はいまだ収束しておらず、「住む家も故郷も生業(なりわい)も奪われた被害者の12年の人生を取り戻すことはできない。原発ゼロこそ選ぶべき方向だ」と訴えました。
小池氏は、「岸田政権はマイナ保険証でも大暴走をしている。国民の声を聞く力がなく、聞き流す力は天下一品の岸田政権に、この国のかじ取りを任せるわけにはいかない」と強調し、岩手県議会において保険証廃止の中止を求める意見書を共産党などの賛成によって全国で初めて採択した際も、自民党や公明党などが反対したとして、「共産党3候補の勝利で決着をつけ、保険証を守る選挙にしよう」と呼びかけました。
3県議候補と吉田比例予定候補訴え
斉藤県議候補は、新型コロナから命を守るためには20の県立病院の維持が不可欠だと強調。自民党丸抱えの知事候補が将来の県立病院統廃合を否定しなかったと述べ、「県立病院充実を掲げる、たっそ拓也県政を継続させ、その推進力の3人の党県議団を」と訴えました。
千田候補は「公立病院に産科医の確保をと訴えると、どこでも大きな反応があります。若い人たちが安心して子どもを産んで育てられるよう、県民によりそった、たっそ県政の実績をもっと前に進めます」と決意を語りました。
高田候補は「県内の就農人口は15年前と比べて11万人から4万人を割る勢い。小さな農家は撤退しなさいと言わんばかりです。農家の代表として農家が希望を持って営農できる農政にするため全力をあげます」と訴えました。
吉田恭子衆院東北比例予定候補は「三陸の漁業者を苦しめる汚染水の海洋放出は中止を」と力を込めました。