日本共産党 書記局長参議院議員
小池 晃

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小池晃の活動報告

汚染水放出ノー 団結強く 福島・いわき 7者共闘が集会 小池氏訴え

2023年08月28日

赤旗2023年8月28日付

 東京電力福島第1原発で発生した汚染水(アルプス処理水)の海洋放出が始まった問題で27日、福島県いわき市内で日本共産党、立憲民主党、社民党の3政党と地元の4労働組合の「7者共闘」による「国・東電による海洋放出反対全国行動」の集会が開かれました。「放出をやめろ」「漁業者との約束守れ」「さらにたたかうぞ」と団結を深め、海の近くに位置する会場は漁業者や全国から集結した市民の放出への怒りと熱気に包まれました。

 


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(写真)国と東電による汚染水の海洋放出に反対する全国行動。(正面右から)小池晃書記局長、岩渕友、石垣のりこ両参院議員、(2人おいて)福島瑞穂党首=27日、福島県いわき市

 集会では、国と東電に海洋放出計画の撤回や放出の即時中止などを要求する決議を採択。共産党の小池晃書記局長と岩渕友参院議員、立憲民主党の石垣のりこ参院議員、社民党の福島瑞穂党首らも駆け付け連帯しました。

 

 小池氏は、「放出を強行した岸田政権の責任は極めて重大だ」として、政府と東電が「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」とした2015年の約束を公然と投げ捨てたことを告発。「今後、数十年の長期にわたろうとも、全責任を持って対応することを約束する」とした岸田首相の発言に対し、「8年前の約束も守らない人たちが『数十年責任を持つ』など誰が信じるのか」と痛烈に批判しました。

 

 また小池氏は、岸田首相が20日に福島県を訪問するも福島の漁業関係者、自治体首長と面会すらしなかったことに触れ、「何が『聞く力』だ。聞き流す力は天下一品の岸田首相の民主主義を土足で踏みにじるやり方は絶対に許さないという声を上げよう」と呼びかけました。

 

 石垣氏は、「放出強行に断固として反対の声を上げたい。海はつながっており、海にかかわるすべての皆さんに広がっていく本当に重大な問題だ」と訴えました。

 

 福島氏は、「放出を一日も早く止めていこう。超党派で市民の皆さんたちと力を合わせ全力で頑張る」と述べました。

 

 マイクを握った福島県の漁業者(71)は「われわれは放出に納得していない。海はわれわれの仕事場だ。子や孫たちが幸せに暮らすために海は大事にしないと」と憤り、「何で福島をこんなにいじめるのか。本当に困っている。国のやっていることは暴走だ。止めてほしい」と切実に訴えました。

 

 訴えを聞いていた市内の漁港近くに住む女性(72)は、以前から「汚染水が流されたら今までの漁業者の苦労が無駄になってしまう」との声が周囲の漁業関係者からも上がっていたとして、「まさか本当に流されるなんて信じられない。これからも反対の声を上げていく」と意気込みました。

 

小池書記局長 連帯の訴え

 

 小池氏は、汚染水放出強行によって「すでに漁業のみならず加工・輸送・卸業や観光への甚大な影響が出ている。岸田首相は、福島の『復興』のためと言うが、復興に重大な障害になっている」と訴えました。

 

 また、政府と東電の約束にある「関係者」とは近隣諸国も含まれるとして「岸田首相は、関係国の理解を得るための外交努力をしてきただろうか」と疑問を呈し、中国が日本産水産物の全面的な輸入停止を表明したことについて、「大変驚いた。まったく想定していなかった」と述べた野村哲郎農林水産相の発言は「外交努力をまったくしてこなかったことの証明ではないか」と批判しました。

 

 また、汚染水はメルトダウンを起こした原発のデブリに接触した水で、アルプス処理をしても、セシウム、ストロンチウムなどトリチウム以外の放射性物質も残っており、「こんなものを放出して関係者の同意が得られるわけがない」と訴えました。

 

 小池氏は、「岸田首相は、放出は福島第1原発の『廃炉』のためと言うが、廃炉のめどはまったく立っていない」と指摘。「今やるべきことは福島第1原発の建屋内に流入する地下水を止めることだ。『凍土壁』は効果をあげておらず、アンダーコントロールどころか、アンコントロールだ。広域の遮水壁を設置して、根本的な地下水流入対策を」と訴えました。

 

 また、専門家から提案されている大型タンクでの汚染水貯留やモルタル固化による処分を「国・東電がまったく検討していない」と批判しました。

 

 小池氏は、国や東電が約束を平然と踏みにじり、海洋放出に突き進む背景に「原発回帰」の動きがあるとズバリ指摘し、同原発事故がいまだ収束しておらず、住む家や故郷、生業(なりわい)、人生を奪われた人がいるのに、「原発の再稼働や新増設、老朽原発の運転延長など許されない。原発ゼロの福島の未来をともに開こう」と呼びかけました。

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