日本共産党 書記局長参議院議員
小池 晃

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小池晃の活動報告

終戦記念日にあたって 日本共産党書記局長 小池晃

2023年08月18日

赤旗2023年8月15日付

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 一、78回目の終戦記念日にあたり、日本共産党は、日本軍国主義による侵略戦争と植民地支配の犠牲となられた内外の人々に深い哀悼の意を表します。そして、岸田政権がいま、日本国憲法に刻まれた不戦の誓いをなきものにし、「新しい戦前」づくりともいうべき大軍拡に突きすすんでいることを断じて許さず、憲法9条を生かした平和外交に全力をあげる決意を新たにします。

 

 一、岸田政権は、昨年末「安保3文書」を閣議決定し、歴代政府が憲法違反としてきた敵基地攻撃能力を保有する、そのために今後5年間で軍事費を43兆円にも増やしてGDP比2%へと倍増させる大軍拡に突き進んでいます。この大軍拡の本質は、米国が推進する対中国軍事包囲網づくりの最前線に日本が立つということであり、「先制攻撃」を基本原則にすえる米軍の「統合防空ミサイル防衛」(IAMD)戦略に組み込まれることに他なりません。集団的自衛権の行使により自衛隊が米軍と融合して相手国に攻め込んだ結果、甚大な報復攻撃を呼び込み日本全土が焦土と化す――「アメリカ言いなり」に、こんな亡国の道を進むことは絶対に阻止しなければなりません。

 

 さらに岸田政権は、年内にも「防衛装備移転三原則」を見直し、殺傷能力を持つ武器まで輸出する国につくりかえようとしています。国際紛争を助長しないという「平和国家」の理念を投げ捨て、「死の商人国家」にする企(たくら)みを許すわけにはいきません。

 

 一、「核兵器のない世界」を目指すとりくみも重要な局面を迎えています。岸田首相が主導してまとめた「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」は、「核抑止力」を明記する一方、核兵器禁止条約には一言も触れないなど、被爆者はじめ多くの国民の願いをことごとく裏切りました。これに対して、今年の広島と長崎の平和宣言をはじめ、「核抑止力」論は完全に破綻しているという声が幅広い方々から上がり、核兵器禁止条約への参加を求める声が広がっています。

 

 日本共産党は、日本政府に、核兵器使用を前提とした「核抑止力」論の呪縛を断ち切る、核兵器禁止条約に正面から向き合う、核不拡散条約(NPT)第6条に基づき核軍備縮小・撤廃の義務を履行することを核保有国に迫る――ことを強く要求します。

 

 さらに、核兵器禁止条約第6条、7条に基づき、核実験による被害調査など核兵器の被害者支援と環境修復、そのための国際協力をすすめる活動が始まっています。ところが日本政府が同条約に背を向けているために、被爆者が多数存在し苦しんでいる唯一の戦争被爆国である日本の参加が大きく遅れています。日本共産党は、日本が核兵器禁止条約に署名・批准することを強く求めるとともに、まず今年11月の第2回締約国会議にオブザーバーとして参加し、核被害者支援の国際協力に力を尽くすことを求めます。

 

 一、いまやるべきは、戦争の準備でなく、平和の準備です。日本共産党は、岸田政権の「戦争国家」づくりと正面対決するとともに、東アジアに平和をつくるための「外交ビジョン」「日中関係の前向きの打開のための提言」を掲げ、実現のため力を尽くしていきます。

 

 岸田政権と自民、公明、維新、国民民主の「悪政4党連合」は、マイナンバー法改悪だけでなく、敵基地攻撃能力の保有と大軍拡を一体となって推進しています。日本共産党は、日本を再び「戦争をする国」にしないために、憲法9条を守りぬき、日本とアジアの平和のために力を尽くします。党創立から101年、反戦平和を貫いた日本共産党が果たすべき役割はいよいよ大きくなっていることを胸に刻み奮闘する決意です。

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