赤旗2023年7月29日付
中古車販売大手ビッグモーターによる自動車保険の保険金不正請求問題で28日、日本共産党の小池晃参院議員は、金融庁と国土交通省の担当者から、両省庁が現在行っている調査などについて、説明を受けました。
金融庁の保険課長は、同社が不正な保険金請求を繰り返したのは、「修理に際しても(売り上げの)目標を設定したことが最大の原因だ」との認識を示しました。
また、同社の報告書は、損害保険の不適切な請求の理由については触れていないと指摘。28日には関東財務局が保険代理店としてのビッグモーターにヒアリングを行ったと説明しました。今後は不適切な修理によって、保険の等級が下がるなどの不利益を受けた被害者の救済を行う必要があると述べました。
小池氏は「損保ジャパンが37人もの社員をビッグモーターに出向させるなど深い関係が指摘されているなか、金融庁への虚偽報告もあったとの報道もある。損保ジャパンをはじめ、大手損保会社との深刻な癒着があるのではないか」と強調。不適切な保険請求への監督責任は金融庁にあるとして、問題解明のために、徹底的に調査するよう申し入れました。
金融庁の担当者は、保険業法に基づく報告を求めることを検討していると答えました。
国交省への聞き取りでは、同省の担当者が、同社の報告書が示した34事業場以外にも不適切な整備が行われていないか確認するため、同社のエリアマネジャーに対し、1カ月以内に調査を行い、その結果を国交省に報告することを求めたと述べました。