赤旗2023年7月27日付
問題が噴出するマイナンバーカードをめぐって国会の閉会中審査が行われた26日、来年秋に予定される保険証廃止を撤回するよう求める緊急集会が国会内で開かれました。主催はマイナンバー制度反対連絡会、全国保険医団体連合会(保団連)、中央社会保障推進協議会です。
主催者あいさつした保団連の住江憲勇(けんゆう)会長は「今起こっている問題は、現行の保険証を残せば全て解決することだ。保険証廃止反対の声をいっそう大きくしていこう」と訴えました。
日本共産党の小池晃書記局長があいさつし、マイナカードに問題が起きても政府が現行保険証の廃止を強行しようとしているのは「言い出しっぺが経団連だからだ」と強調。「“保険証残せ”の一点で党派を超えて力を合わせよう」と呼びかけました。立憲民主党、社民党などの国会議員があいさつしました。
日本医療労働組合連合会の寺田雄中央執行委員は、慢性的な人手不足に苦しむ介護現場にマイナ保険証の管理など新たな負担を押し付けるものだと批判。
障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会の家平悟事務局長は、資格確認が難しいなど障害者特有の問題に政府は対応していないと強調。「困難を抱える人たちが医療から遠ざけられる」と話しました。
東京土建の木村潮人(しおと)書記次長は「政府はヒューマンエラーだと説明するが、制度設計自体に誤りがあるのは明らかだ」と批判。日本自治体労働組合総連合の板山裕樹書記次長は「デジタル化によって自治体の作業が増えるという本末転倒の事態が起こっている」と告発しました。