赤旗2023年7月19日付
日本共産党の小池晃書記局長は18日、国会内で記者会見し、続出しているマイナンバーカードをめぐるトラブルについて、「国民的な不安・不信が噴き上がっている。一方で政府からはまともな説明がされておらず、国会の責任で全容解明をする必要がある」と述べ、衆参両院の予算委員会での集中審議の開催を求めました。
小池氏は、同日に党国会議員団の「保険証廃止撤回・マイナンバー問題追及委員会」が第4回会合を開き、個人情報保護委員会から聞き取りを行ったことに言及。同委員会がデジタル庁への立ち入り検査を行う方針を示したことは、「国税庁に続いて2回目であり、極めて異例の対応であることが浮き彫りになった」と強調しました。
また、マイナンバーカードをめぐる一連のトラブルの総点検の中身は対象すら明らかになっていないと指摘。マイナンバーカードを持たない人全員に資格確認書を「プッシュ型」で交付するとの方針が報じられているが、厚生労働省は「まだ決めていない」との回答だったとして、「さまざまな点で問題点が全く解決してない。追及委員会としては、今後、自治体の関係者や学者・研究者などに話を聞くことを計画している」と述べました。
「産経」とFNNの合同世論調査(15、16両日実施)で、マイナンバーカードへの一本化に伴う保険証廃止は「延期・撤回すべき」との声が76・9%に上ったことへの受け止めを問われ、小池氏は「8割近くの国民が保険証の存続を望んでいる。岸田政権に少しでも『聞く力』があるのであれば、保険証の存続を決断すべきだ」と述べました。
同調査で岸田政権の支持率が4・8ポイント下落し、41・3%になったことについては、「最大の原因はマイナンバーカードをめぐる岸田政権の対応にある。これだけ国民の不安が広がっているにもかかわらず、方針を変えようとしないかたくなな姿勢に対する不信が内閣支持率の急落にあらわれている」と述べました。