「赤旗」2015年4月22日付
日本共産党の小池晃議員は21日の参院厚生労働委員会で、牛丼チェーン「すき家」がたった1人で店舗を営業させる「ワンオペ」と呼ばれる過酷な働き方を続けている問題を取り上げ、徹底した是正指導を行うよう求めました。塩崎恭久厚労相は、厚労省が新設した過重労働撲滅特別対策班(通称「かとく」)の担当事案になることを事実上認め、「集中的に監督指導や捜査を行う」と答えました。
「すき家」を全国展開するゼンショーホールディングスは社会的な批判を受け、労働環境の改善を表明。しかし、今でも100時間を超える残業や朝5時以降深夜までの「ワンオペ」が続いています。
小池氏は、労働者や労働組合が時間外・休日労働に関する労使協定(三六協定)の開示、「ワンオペ」の解消を求めても、会社側が拒否している実態を指摘。厚労省の岡崎淳一労働基準局長は「労使協定は明示しなくてはいけない」と答弁。「ワンオペ」についても「(法令で決められた)休憩を取れる仕組みを会社に考えてもらうのが基本」と述べました。
小池氏は「1人勤務を変更しなければ休憩の取りようがない。勤務体制の変更を指導しなければ実効性がない」と指摘。「『すき家』は他にもさまざまな法令違反が告発されている。こうした『ブラック大企業』こそ、過重労働撲滅特別対策班を入れて徹底した是正指導を行うべきだ」と迫りました。
塩崎厚労相は「複数の支店で過重労働が認められ、多数の労働者に健康被害の恐れがある事案は『かとく』が担当し、集中的に監督指導や捜査を行う」と答えました。