赤旗2023年6月24日付
日本共産党の小池晃書記局長は23日の記者会見で、マイナンバーカードをめぐるトラブルについて、保険証と同カードを一体化したマイナ保険証のメリットを大半の利用者が感じていないと指摘し、「なんのためにやるのか」と厳しく批判しました。また、党として、マイナンバー問題追及チームを来週立ち上げると表明し「紙の保険証廃止の撤回を迫るたたかいに全力を挙げる」と語りました。
小池氏は、マイナカードの普及ありきで自治体や健康保険・年金の諸団体にひも付け作業を急がせ、トラブルが多発した責任を政府としてきっぱり認め、反省すべきだと指摘。「総点検」を急がせて新たな負担を押し付けるのではなく、期限を切らずに全面的な点検を行い「点検の間はカードの運用を停止すべきだ」と主張しました。
また、岸田文雄首相は「国民の不安を払拭(ふっしょく)する」といいながら、来年秋の保険証廃止方針は変えないと明言したが、「不安を払拭するというのであれば、来年秋の保険証廃止はきっぱりと中止・撤回すべきだ」と強調しました。
さらに、厚生労働省のアンケート調査では、マイナ保険証を利用した患者の56・5%が、実感したメリットは「特になし」と回答しており、「何のためにやるのか。紙の保険証を廃止するメリットは、大半の人は感じていない。そのためにこれだけ大混乱を引き起こし、さらに自治体や各種団体に多大な負担を背負わせるのは間違っている」と批判しました。