赤旗2023年6月19日付
白川氏訴え
来たるべき総選挙での躍進をめざし、日本共産党の小池晃書記局長は18日、愛媛県松山市で街頭演説し、「岸田政権にこの国のかじ取りを任せるわけにはいかない」と述べ、衆院選比例四国ブロックの白川よう子、愛媛1区の片岡朗両予定候補の勝利を訴えました。伊予鉄松山市駅前には多くの市民がつめかけ、熱気にあふれました。
白川氏は、香川県議を務めた4期14年で子ども医療費の窓口無料化を実現できたと紹介。その後も党派を超えて力をあわせ、今年度から県内で18歳まで無料にできたと報告し、「みなさんの声が全国で制度を充実させてきた。しかし、国の助成制度がない。今度は国会へ送っていただき、国の助成制度をつくる仕事をさせてください」と呼びかけました。片岡氏は多くの若者らの声を聞き、高等教育無償化など党の政策が求められているとし、「若い世代が将来に希望を持てる展望、党の政策をおおいに語っていく」と述べました。
小池氏は冒頭に、最新の「毎日」の世論調査結果で、岸田政権への支持率が1カ月で12ポイント急落し33%になったことを紹介し、「国民の怒りが広がっている」と指摘しました。
小池氏は、16日に国会で、5年間で43兆円もの大軍拡を進める「軍拡財源法」が成立したことに「断固抗議する」と表明。入管法やマイナンバー法の改悪、4党LGBT法―など終盤国会で強行されたさまざまな悪法は、根本問題が質疑で明らかになっても、自民、公明、維新、国民が、数の力で押し通したことを批判し、「『まるで大政翼賛会だ』との声もある。これら『悪政4党連合』と真正面から対決しているのが日本共産党だ」と強調。「たとえ強行されても実施を許さない。総選挙で決着をつけよう」とよびかけました。
「『市民と野党の共闘』は困難に直面している。どうやって立て直すか」―小池氏は、立憲民主党の泉健太代表が、総選挙にむけて「共産党とは候補者調整しない」考えを示したことについて「撤回を求める」とし、「国政の重要課題での政策合意も必要だ。対等・平等・相互尊重の原則も確認しなければならない」と語りました。その上で、「共産党が一方的に予定候補者をおろすことはしない。それでは本気の共闘にならず、勝つこともできない。なにより共産党自身の躍進が共闘再構築に決定的だ」と強調し、共産党への支持を広げに広げてくださいとよびかけました。
小池氏は、「異次元の子育て支援」と称し、岸田政権が打ち出した「こども未来戦略方針」について、根本問題に切り込んでいないことが最大の問題だと指摘。▽働く人の4割、女性・若者で5割以上が非正規雇用▽正社員も長時間労働で多くの女性が『ワンオペ育児』を強いられている―等の現実をあげ、「子育てと両立できる人間らしい『働き方』に変えなければいけない」と説き、希望する全ての人の正社員化、長時間労働や単身赴任の規制―の対策を提示しました。
小池氏はさらに、大学学費の無償化を目指し当面は半額にする、入学金制度の廃止、給付型奨学金の実現―返済中の奨学金半額免除、学校給食の無償化―など「子育てや教育にかかるお金の心配をなくす」日本共産党の提言を紹介しました。
子育て支援の財源を「高齢者福祉」からまわす議論について、「年金が減らされ医療・介護の負担増が続いている。全ての世代で貧困と格差が広がっている。世代間対立をあおるのはやめるべきだ」と批判。大軍拡をやめ富裕層と大企業への優遇を見直し、子育て施策にあてることを主張しました。
▽戦争する国づくり―岸田大軍拡を許していいのか▽長期にわたり賃金が上がらず経済が成長しない衰退する日本をそのままにしていいのか▽外国人や性的少数者の人権を平気で踏みにじる、世界でも異常な「人権後進国」のままでいいのか―。小池氏は、総選挙は「日本のあり方が根本から問われる選挙だ」と強調。アメリカいいなりの政治をやめよと訴え続け、大企業からお金を一切、受け取らず、財界のもうけ最優先の政治のゆがみを変える立場を持つ日本共産党を伸ばしてこそ、「平和への願い、暮らしへの願い、人権を当たり前に守る日本にできる」と力説し、党の躍進を訴えました。