赤旗2023年5月3日付
日本共産党は2日、全国都道府県委員長会議を開きました。志位和夫委員長があいさつし、小池晃書記局長が報告と討論のまとめを行いました。
志位委員長あいさつ
志位氏は、冒頭、統一地方選挙の大奮闘に心からの敬意と感謝を表明。統一地方選挙の結果の基本点を示した常任幹部会声明(4月24日)の「肝」は端的にいって二つあると指摘しました。
一つは、選挙結果を「日本共産党の封じ込めをはかる大逆流との生きた攻防のプロセスのなかでとらえる」ということです。この立場でとらえてこそ展望も勇気もわいてくるとのべました。もう一つは、「最大の教訓」が「党の自力の問題」ということです。全党がいよいよ切実に実感し、新たな前進への決意が語られているのが特徴だとのべました。
そのうえで、常幹声明を、単に選挙結果だけでなく、今後のたたかいの基本方向と展望を太く明らかにしている文書として新たな前進のための力としていくことを訴えました。
今回の全国都道府県委員長会議の目的は、“8中総待ち”にならず、5月から、新たな決意に立って政治的・組織的攻勢をつくりだすことにあります。
志位氏は、来年の党大会までに「130%の党」をつくることは、今年の「わが党の最大の任務」だとして、5月から「『130%の党』に向けた新たな力強い前進の流れを何としてもつくりだしましょう」と訴えました。
同時に、5月が、岸田政権と「悪政4党連合」―自民、公明、維新、国民―による一連の悪法を許さないたたかいをすすめる「政治情勢の新たな激動」の月となると指摘。解散・総選挙ぶくみの緊迫した局面に入りつつあるとして、いつ解散・総選挙となっても勝利できるよう、ただちに態勢をつくるとともに、岸田内閣打倒の国民的運動を広げるなど当面の方針を明確にする会議にしたいとのべました。
最後に志位氏は、選挙で後退した時だけに、党機関とその長がどんな困難にも負けない「不屈性」と綱領路線にたって前途を開く「先進性」を発揮することが大切だと強調し、お互いにその責任を果たそうとよびかけました。
小池書記局長が報告と討論まとめ
小池氏は報告で、常幹声明の受け止めと議論の特徴を、2点に整理してのべました。
第一に、今回の選挙結果を、「日本共産党の封じ込めをはかる大逆流との生きた攻防のプロセスのなかでとらえる」見地の重要性が、共通して深く受け止められていることです。
小池氏は、総選挙以来の「二重の大逆流」に加え、「維新」の突風に正面から立ち向かい、府議選でも市議選でも勝利をかちとった大阪・吹田の経験を紹介し「大阪府党全体を励まし、私たち中央も教訓にすべきとりくみだ」とのべました。
第二に、「最大の教訓にすべきは、党の自力の問題にある」という常幹声明の指摘が、全党の痛切な実感として受け止められていることです。
小池氏は、「選挙の結果は『130%の党』づくりの緊急で死活的な重要性を改めて明らかにした」と指摘。4月の党勢拡大の結果は、入党申し込みは146人にとどまり、「赤旗」読者は日刊紙4548人減、日曜版2万3104人減、電子版8人減の後退となったことに触れて「この5月から『130%の党』に向かって大きく前進をつくりだすことがどうしても必要になっている」と強調しました。
続いて、5月から「130%の党」づくり、岸田政権の暴走とのたたかいを広げるために、3点を提起しました。
一つは、岸田政権と「悪政4党連合」による大軍拡をはじめ、悪法の連続的な強行とたたかうとともに、統一地方選挙の公約実現に全力をあげ、「たたかいの5月」にすることです。
二つは、党中央委員会が直接支部・グループによびかけた「手紙」をすべての支部で討議し、「返事」を出してもらうとりくみに全力をあげることです。
小池氏は「『130%の党』づくりは大事業だが、すべての支部・グループでこの事業を担うならば必ず道は開ける」とのべ、すべての支部で「手紙」を討議し、「返事」を出してもらう援助を強めようとよびかけました。
三つは、「折り入って作戦」で協力を約束してくれた42万7千人の「赤旗」読者、後援会員、支持者に働きかけることです。『入党のよびかけ』パンフを届け、入党を訴えること、「赤旗」の購読を訴えることで、5月から必ず前進しようとよびかけました。この選挙で若い世代のサポーター、ボランティアが活躍し、民青同盟も新歓で目覚ましく前進していることをふまえ、「青年・学生、真ん中世代の党員拡大、民青の拡大に力をつくそう」とよびかけました。
最後に「明日からの連休はお互いにしっかり休みを取って、しかし、決して8中総待ちにならずに、政治的にも、組織的にも、連休明けからただちに攻勢をつくりだしましょう」と訴えました。
19人が発言
討論では19人が発言し、小池氏が討論のまとめを行いました。常幹声明の「二つの肝」がしっかりすわった議論になったとのべ、特に今回得票率を昨年の参院比例票から伸ばしたことを全党の確信にすることを強調しました。自力づくりでも手がかりをつかんだことをとらえ、もう一度「手紙」と「返事」のとりくみを起動させ、「折り入って作戦」で協力を約束した人への入党の働きかけを「急いで、もれなくやろう」と訴えました。